自分の夢に近いビジネスインターン | 武者修行プログラム™

自分の夢に近いビジネスインターン

  • 岡田桐子
  • 神戸大学
  • 2016春

夢の実現に向けて

「語学を極めて外国人に物を売ってみたい」

これはわたしが高校生の頃から持っていた夢でした。

そのためには大学で語学を学ぶだけではなく異文化やビジネスについても学ばなくてはいけない、そう考えているときにこの武者修行プログラムのことを聞きました。

外国の知らない町で知らない海外の人を相手に物を売る…

プログラムの説明を受けて、わたしがやりたいことに限りなく近い体験がここではできるのではないかと思い、すぐに参加を決めました。

 

 人とビジネスをする難しさ

kiri 2

プログラム申し込み直後はやる気満々でいましたが、時間が経つにつれ、あまりがんばろうとしていない自分がいることに気がつきました。

出発前のスカイプ会議でも、全くアイデアが浮かんでこないのです。

それだけではありません。チームで話していてもわたし以外のふたりと何となく雰囲気が合わない気がして、ビジネス以前にわたしはチームでうまくやっていけるのか、と不安は募るばかりでした。

 

実際にホイアンに行ってからも違和感は消えませんでした。

人と話すのは好きなはずなのに、もっと話したいこともあるはずなのに、そして何よりチームメイトのふたりは、わたしのことを受け入れてくれているはずなのにわたしはずっとひとりでいるような気持ちがして、ふたりに申し訳なく思っていました。

一見とても仲のいいチームだったからこそ、どうすればこの違和感がなくなるのかもわからずもどかしいままに時間が過ぎていきました。

こんな状態で迎えた中間プレゼン。

準備段階でもひとりの言葉にふたりが従うだけ、というそれぞれの気持ちがうまくかみ合わない状態でした。その状態に対し疑問をぶつけることもできず、見るからにチームの雰囲気は悪くなっていました。

そんなチームのプレゼンがうまくいくはずもなく、ビジネスプランもめちゃくちゃだということに気づきチームはどん底の状態でした。

 

理想のチームへのプロセス

kiri 3

中間プレゼン後のファシリテーターとのチーム面談で

「このチームは仲良しだから」と

わたしもチームメンバーの子も言っていましたが

 

「本当は仲良しじゃないんじゃないの?」

 

とファシリテーターの方に言われて現実をつきつけられた気がしました。

このチームは仲良しだから仲良しを演じなくちゃいけない、ふたりに好かれるわたしでなくてはいけない、そんな意識が確実にありました。

 

でもこのままじゃいけない、どうすればいいのだろう…。

 

わたしが行きついた答えは「嫌われてもいいからわたしがどんな人間なのかをふたりに伝える」という行動でした。

近くのお店でアイスを買い、ホテルの部屋に集まってわたしは今まで思っていたことや自分についてのことを正直に話しました。ずっとひとりでいた気がしていたこと、言ったら嫌われるんじゃないかと思っていた趣味のこと、性格のこと…。

いちばん勇気が必要だったのは、わたしがいわゆる「オタク」と呼ばれる部類の人間であること、

そして人と話すことは好きだけれど初めて会った人にどこまで自分の素を出していけばよいのかわからず消極的にしかふたりと接することができなかった、と伝えることでした。

しかしふたりはそんなわたしを温かく受け入れてくれました。

わたしが自分のことをさらけ出したことでふたりも今まで話したことのないような深い話をしてくれて、面談前とは全く違うチームにいるようでした。

その日は結局遅くまで自分たちの将来や恋愛についてなどの話をしていました(笑)

この面談と深い話をした夜がなければ、本当の意味で仲良しのチームにはなっていなかったと思います。

 

自身と周りの変化

kiri 1

それからはチームメンバーだけでなく、ターム(同期参加)のメンバーとのかかわり方も変わっていきました。

今まで消極的にしかかかわってこなかった人とも積極的に話すようになりました。

これまでどことなく上手に関係を築くことができていなかったような気がしていたのですが、それはわたし自身が心を閉じてしまっていたからだったのだと思います。

自分から心を開くことで相手も心を開いてくれる。

そのことを実感できたような気がしました。

最終日には「最初より明るくなったね!」とタームの子に言われたことがとても印象に残っています。

これまでわたしは自分自身のことを何の役にも立たないゴミクズのような人間だと考えていました。その考えがそのまま消極的な人間関係につながっていたのだと思います。

でもタームのみんながわたしの長所をたくさん挙げてくれたことや、チームで役に立ったことを通して、わたしも自信を持って生きてもいいんだ、わたしはゴミクズじゃなくて星屑のような人間なんだと思えるようになりました。

たくさん迷惑をかけてしまったけれど、チームメンバー、タームのみんな、そしてファシリテーターのみなさんに心から感謝しています。

 

武者修行で学べるのはビジネススキルだけだと考えていましたが、プログラムを終えて人間としての変態のほうがわたしにとって大きかったと感じました。

たった2週間でここまで考え方が変わるなど全く想像できず、とても不思議な体験をしたと思っています。

武者修行でしかできない体験をみなさんにもぜひ体験していただきたいです!