私の目標は「ことばに魂を宿すこと」になった。 | 武者修行プログラム™

私の目標は「ことばに魂を宿すこと」になった。

  • 清水里紗
  • 愛媛大学
  • 2016夏

自分を変えたい。今思い返せば、これが武者修行に参加した一番の理由だ。

 

自分が今本当に求めているものを感じた

武者修行に出会って参加を決めるまでの自分と、実際に参加した後の自分は変わったと思う。参加後、日本に帰ってきた今も、そしてこれからも、「自走式エンジン」を搭載し、自分の力で変わり続けようとしている私がここにいる。武者修行のことを知ったきっかけは、友達から説明会に行ってみないかと誘われたことだった。愛媛から出たことのない私にとって、インターンをする機会が少ない地方で、このまま社会のことも外の世界も知る機会を持たずに社会人になるなんて怖い、という漠然とした不安を感じていたことも参加動機の1つだ。しかし、普通のインターンシップと何か違う、という武者修行に対するある意味での「違和感」が、逆に私の興味を駆り立てた。では、武者修行の何が私をそんなに惹きつけたのか。それは、「君の変態を支援。」「自走式エンジン」などという、はじめはよく分からなかったワードだ。もちろん、海外でビジネスを学ぶ、しかも学生が自分の手で企画し、実行するという、そのプログラム自体の内容にもワクワクした。そして、自分の将来の夢と武者修行のインターンでの経験をすり合わせ、将来に活かしたいという思いもあった。しかし、「変態」し、自己の内面の意義と行動が変わり、さらに人生のゴールに向かって全力で向かっていく力「自走式エンジン」を手に入れられるという内容に、自分が今本当に求めているものを感じた。変わりたいとどこかでは思っていたのに、今まで自分が大きく変わることを経験したことがなかったからだ。武者修行との出会いは、今まで「変わる」ことへの勇気がなく、そのきっかけも見つけられずにいた自分に与えられたチャンスだと思った。そして、そのチャンスを逃せないという気持ちは、自分の道は自分で切り開きたいという思いにつながった。15051908_674352946061094_321984437_o

 

他者とのかかわりの中で自分が変わっていくというのが非常に新鮮だった。

ところで、私自身の「変態」ポイントは、「ことばで自分の感情を伝える」ことだ。私は、幼いころから文章を書くことが好きで、何か文章を書くことを活かした仕事をするのが夢だ。なりたい自分は、「伝える」ということを大事にできる人であり、そのスキルを身につけた人。ことばで文章を書くことは好きだけれど、ことばで、声で、他者に自分の本音をぶつけることができないということは、私にとって最大の壁だった。ファシリテーターから言われた言葉は、私の声には魂が宿っていない、ということ。まさにドンピシャだった。そのときから、私の目標は「ことばに魂を宿すこと」になった。武者修行を通して本音を聞いてくれる仲間に出会い、変わる努力をすることができた。恥はかき捨て。怖がっていては何もできないことにも気づかされた。そして、「ことば」は私にとっての強みであり、また弱みでもあることに改めて向き合った。さらに、それがこれからの自分の課題であり続けることにも確信を持った。ホイアンという異国の地では、ひたすら自分に向き合った二週間だった。自分にあんなに向き合ったのは初めてだったし、他者とのかかわりの中で自分が変わっていくというのが非常に新鮮で、今までの自分の殻を割ったような感覚がした。そして、仲間からの刺激は計り知れないものだった。皆がそれぞれに違う人生のミッションを持っている。その仲間と同じゴールを目指すプロセスは、みんながみんな本気だから面白かった。ホイアンで出会った仲間は、ホイアンに来るまで誰一人として知り合いじゃなかったのにもかかわらず、互いの内面を見つめ合い、本物の信頼関係を築くことができた。ホイアンから持ち帰ることができたものは、変わった自分、そして仲間たちだ。その仲間との出会いがなかったら、私は何も変われなかったのではないかとさえ思う。これからも繋がり続ける仲間とのコミュニティは、かけがえのないものだ。

 

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必ず「変態」するチャンスを与えてくれる武者修行

実は、他者に自分の気持ちを伝えるということは、ビジネスにも精通している。一人ではできないことをチームでするのが、会社や企業という単位においての仕事だ。自分が感じたこと、考えたことを伝えるのは、チームビルディングにおいて最も大事なことだと学んだ。ビジネスに人の感情など関係ないのではないか?私がはじめに感じた疑問だ。答えはノーだ。良いアイデアを出すのにも質の高いものを作り上げるのにも、自分のことを相手にさらけ出して、関係を深めてからでないと何も前に進まない。遠慮しても無駄だ。素直に感情を出すことができるのも、相手を信頼できるようになってから。顧客にお金で商品やサービスを提供するために、いかにして案出しをするか、どう協力して大きなものを作り上げるかを体験して、私の今までのビジネスに対する、どこか非人情的で冷たい印象が払しょくされた。私はビジネスにコミットした学びが目的で武者修行に参加したのではなかったが、結果的にビジネスにおいて大事なマインドも身につけることができたように思う。私にとって、武者修行での経験は、参加前の自分の想像を遥かに超えるもので、ひとりの人間としての成長につながるものだった。学んだひとつひとつのビジネスのスキルに感動したし、一見ビジネスに関係のないように思うチームビルディングの大切さや、精神的な面でもたくさんの学びを得た。そして、全国各地の素晴らしい仲間との出会いはインターンシップを越えて将来にも繋がるものになる。私がビジネスを経験するということを通して気づいた最も大きな学びは、自分の本質の見つめ方、仲間と本気でぶつかり合うこと、自分の考えを言語化し、相手に伝える重要性だった。そして、武者修行の醍醐味は、本気で取り組む二週間の環境の中で、誰の人生にもその人にコミットした形で必ず「変態」するチャンスを与えてくれるということ。武者修行は、他のどこにもない、インターンを超越した経験を提供する場だ。「自走式エンジン」を搭載した自分で、勇気を持ってこれからも変わり続けていきたい。15052038_674352949394427_508978600_o