さなぎから蝶へ。羽ばたく勇気と力をくれた場。
- 松浦禎也
- 早稲田大学
- 2016夏
困難を乗り越えて自信をつけるために
このプログラムに参加したきっかけは、以前このプログラムに参加した高校時代の友人の一言でした。「お前、これ行ったらどうなるんだろうね」。企業にプレゼンをしたり、豚を飼ったり、地域街づくりのビジコンに参加したりと様々な活動には従事してきたものの、つらくなった時に目を反らし、上級生に頼ってしまう自分がいました。しかも、プランを練る経験はあっても、実行までやりきったことはほとんどありませんでした。普段頼りにしている上級生がいない中で、自分たちが練ったプランを実行に移す。そのようなこと通じて、自分に自信を持ちたい、困難に自ら立ち向かいそれを乗り超える経験をしたいと思い、このプログラムに参加しました。
実際にベトナムに行ってから私を待ち受けていたのは困難の連続。つらいことが8割だったといっても過言ではありません。しかし、だからこそたくさんの学びを得られたのだと思います。その学びを3つに分けて紹介したいと思います。
全ては信頼から始まる
まずは、”全ては信頼から始まる”ということ。私たちのチームはぎりぎりまでまとまることが出来ませんでした。私自身、チーム全員が何となくお互いを牽制し合っていることは感じていましたが、かといって自分が何をすれば良いのか分かりませんでした。そんな時に言われたのが、「まずは自分自身が仲間を信じなきゃ、相手も自分を信じてくれないよ」という言葉でした。嫌われてしまったらどうしようとか、自分と相手は違うからと思う中で、いつの間にか私は寛容と無頓着を勘違いしていたのかもしれません。まずは自分が相手を信じてみよう、そう思った瞬間自分のチームメイトはどんな人なのか、どんなことを考えてるのかもっともっと知りたくなったし、自分のことももっと理解してほしいと思うようになりました。チームメイト全員の思いが重なり、最後チームが一致団結した時の馬力、疾走感、本気度は今でも忘れることができません。チームビルディングで色々な葛藤があった分、まとまったと思えた瞬間は涙を堪えきれませんでした。
チームのために自分が成長する
もう一つの学びは、”チームのために自分が成長する。チームの成長が自分の成長になる”ということです。最初は自分のために成長しに来たのだから、という思いでこのプログラムに臨んでいました。ただ、中間プレゼンで自分たちのプランがボコボコにされ、チームで優勝したい、チームに貢献したいと思うようになった時から自分の成長はチームのためのものになりました。一人一人がチームのリーダーなんだという思いで、それぞれがチームのために自分のできることを精一杯やる。そのことで、チームが成長し、コミュニケーションの質やできることが増えてくると、自分もそれに引っ張られて自然と成長していたということに気づきました。
結果が出るまで絶対に諦めない
そして最後に、諦めない精神です。チームメイトとの関係が中々築けなかったこと、ビジネスプランが中々固まり切らなかったこと、中々納得のいく結果が出せなかったこと。僕も、そしておそらくチームメイトも、やめたい帰りたいと思うと場面は何回もありました。ただ、チームの誰一人としてそれを口にはしませんでした。それでは来る前に抱えていた課題感、「つらくなった時に目を反らし、上級生に頼ってしまう自分」から抜け出すことはできません。なんとか結果を出してやろう、なんとか商品を売ろうとチーム全員が本気で挑戦し続ける。私たちのチームだけでなく同じタームの全員がそうだったからこそ、自分も諦めずに最後まで走り続けられました。自分たちの商品が売れた瞬間の喜びは今でも忘れられません。結果が出た瞬間、それまでの困難・葛藤・挫折が報われたような気がしました。結果が出るまで絶対に諦めない。これからもその心を大事にして生きていきたいと思います。
武者修行プログラムは2週間で終わってしまったけれど、本当の「武者修行」はこれからだと思っています。「普段の」大学生活に戻れば、数々の誘惑が私を襲ってくることでしょう。そんな時は、ここで得た体験を思い出し、自分を奮い立たせます。これはある意味その決意文でもあるのです。この2週間の貴重な経験がこれからの私の支えの一つです。まだ自分のやりたいことが明確に決まっているわけでは無いけれど、常に試行錯誤しながら挑戦し続けること、その先にこそ自分の未来があるのだと思います。そして、この海外ビジネス武者修行プログラムでは身をもって仲間の大切さを痛感しました。これからは自分に対してもそして自分の周りの仲間に対しても誠意をもって接せる人間になりたいと思います。
この2週間で得られるものは人それぞれです。でも、何かを変えたい・何かを得たいと思ってくる仲間たち、そしてそれを全力でサポートしてくれるファシリテーターの方たちが作り出す環境はきっと自分オリジナルの成長体験を作りだしてくれると思います。そして何よりも、この2週間に留まらず、自分を一生支えてくれるであろう経験、そして仲間との出会いがここにはあります。少しでも気になった方は、成長のための一歩を踏み出してみませんか?