熱意を持って行動することで世界は変えられる | 武者修行プログラム™

熱意を持って行動することで世界は変えられる

  • 石山紗衣
  • 立教大学
  • 2016夏

人生が変わった。大げさじゃなくて、本当に変わりました。そんなつもりじゃ、なかったのにです。

 きっかけは突然に

5月のある日、母に「これ面白そうだからとりあえずムービー見てみなよ」といわれたのが武者修行を知ったきっかけでした。画面越しの熱いファシリテーターの方、ランタンの広がる世界遺産の街、新規ビジネスという新しい挑戦。それらにすっかり魅せられ、数分のムービーを見終わる頃には、私はこの夏ホイアンに行くんだろうな、となんとなく確信していました。それでも、就活前の3年の夏休みということもあり、いくつかのインターンを候補に悩みました。その中で、私が武者修行を選んだ理由は2つです。1つ目に、将来NGOに関わるためにビジネスを学びたかったから、2つ目に、今まで長期休暇をサークルやNPOのワークキャンプに参加して海外で過ごしてきたので、そこで学んだことをまとめたいと思ったからです。

結論から言えば、私の2つの目的は十分すぎるほど達成できました。しかも、ただ学ぶだけに留まらず人生まで変わってしまったのです。その過程を「やってみた!」「頼ってみた!」「突きつけられた!」「気づかされた!」というホイアンでの4つの経験から書いていこう思います。

 

 「やってみた!」

私はHoi An Booze Marketというバー・レストランの新商品開発の担当でした。ビジネスをするのは初めて、まずは目の前のお客さんの声を聞きなさいと言われ、初めはかなり戸惑いました。それでも試作の状態で私たちのチームの作ったココナッツプリンを観光客の方に食べてもらうと、あるイタリア人夫婦の方たちが、「これをホイアンで出すなら…」とかなり詳しくアドバイスをしてくれました。もちろん声をかけても話を聞いてもらえず心が折れそうになったことも何度もありましたが、「武者修行の恥はかき捨て」です。やってみなければ成功どころか失敗もできないということに気づきました。躊躇いや恥じらいなどの根拠のないものに捉われていたら勿体無いと思うようになってから、2週間の中でかなり行動力がついたと思います。

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 「頼ってみた!」

途中経過の成果を発表する中間プレゼンで、オーナーの和也さんから印象的なフィードバックがありました。「garbage in, garbage out.」知識もスキルもない頭で考えていてもしょうがない。なぜ、日本の成功モデルを模倣しないのか。 その通りでした。わからないことを自分たちの頭で考えていても、時間を使うばかりでなかなか進まない。そのアドバイスをもらってからはビジネスファシリテーター、などのプロの方々にアドバイスを頂くようになり、ぐっと企画が進むようになりました。個人の悩みに関しても、自分の今の課題がわからない、といったようなことをファシリテーターに相談をしたり、そのままさらけ出してみると、十分すぎるほどに解決策を見出すことができました。

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 「突きつけられた!」 

私の中で一番衝撃的だった日は、最終効果測定の日です。商品の最終形を実際に営業して食べてもらい、成果を残すという日でした。目標販売数を設定したものの、前日は思うようにいかず、実際に食べてもらったのは1組のお客様だけ、心のどこかで昨日と変わらない結果になるのではないかと思っていました。それでも、当日Hoi An Booze Marketにお客様が溢れ、実際に商品を食べてくださるお客様の表情を見た時、チームでしかできないことがあるのだということを目の前で突きつけられ、嬉しさと同時に衝撃が走りました。

 

 「気づかされた!」

プログラムの中で、ファシリテーターと話す機会がたくさんありました。その一つ一つが自分の中でものすごく大きなことだったのに、4日間連続でたくさんのアドバイスをいただくことが続いて、本当に文字通り頭がクラクラしました。頭の中にバラバラと存在していたものが毎日つながって一つになり、霧が晴れるような感覚でした。例えば、将来開発の現場に関わりたいという漠然とした私の昔からの夢に対して、「そのために何かしてる?あと5年しか生きられなくても今のままで満足できる?」と聞かれた時、今まで結局何もせずに諦めていたことに気がつきました。ファシリテーターと話していく中で、元々の目的であった大学での長期休暇のまとめだけではなく、これまでの人生のまとめができました。その結果夢を再認識できたし、2週間でビジネスを「やってみた!」経験から、将来のためにも「やってみよう!」と思うようになりました。帰国後、自分の人生を揺さぶる大切な本と出会えたこと、次の挑戦の場となる新しいインターンを見つけられたこと、夢を共感できる人との新たな出会いがあったこと、何より思い切って進路を変更したことも、武者修行での経験が背中を押してくれたからです。

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プログラムを通して、私も武者修行のように世界を変える「きっかけ」を与えられる人になりたいと強く思いました。いつのまにか大人になるにつれて、「枠」から出るのを恐れて諦めることも多くなっていました。将来NGOに関われたらいいなと思っていたのも、仕事をしながらパラレルキャリアとして関わるのが一番現実的だと思ったからです。しかし、武者修行を通して、全力で頑張るメンバー、そして、メンバーの変化を全力でお手伝いしてくれるファシリテーターと出会って、熱意を持って行動することで世界は変えられる、と本気でそう思うようになりました。みんながゴールに向かって本気で取り組んでいる武者修行の場は、とても魅力的な場所でした。私の人生のミッションは、『生まれた場所に関係なく、子どもたちが笑顔で夢を持てる世界をつくる』ことで、そのためにソーシャルビジネスという手段を使って働きたいと思っています。やりたいことを熱意を持ってやる、失敗したらPDCAを回す、シンプルな考え方でよかったのです。プログラムを終えて、残りの大学生活をベトナムのあの2週間に負けないくらい濃い時間にしていくために、今、ちょうど新たな人生を歩み出したところです。image4