武者修行で人生が変わった2つの予想外の理由
- 窪田有華
- 一橋大学
- 2016春2ターム
仮面浪人を乗り越えた先にあったもの
私は慶應大学から仮面浪人して、高校の頃からどうしても行きたかった一橋大学に進学しました。一橋に行けたら、まずはたくさん勉強して、課外活動も頑張って、友達もたくさん作ろうという思いで受験勉強をしていました。実際に進学してみて、慶應のときよりも課題や自習時間は多く、ゴルフ部に所属して、クラスや授業の友達も増え、上記の3つはどれもまあそれなりに達成できているかな、という感覚でした。でも、すべてを100%の力で頑張れているかといったらそうではなく、何か新しいこともしたいという思いもありました。しかし、大学生活がすすむにつれ、「一橋なら就職は大丈夫」という情報を先輩や周りから幾度となく聞き、私もこのまま部活を続けて4年間過ごしていればきっと大丈夫なんだろうなぁ、という漠然としたビジョンのまま、悪く言えば「ぬるま湯につかった」適当な毎日を過ごしていました。そんな不完全燃焼な日々を過ごす一方で、わざわざ仮面浪人までして一橋に来たのだからもっと何かしなければ、という危機感もありました。そんな中、Facebookで武者修行の体験談をみかけ、私もビジネスを実践したい、という想いが芽生え、さらに、武者修行プログラムに参加した友人に直接会った際、もともと冷めているイメージがあったその友人が人が変わったように武者修行や今後のことについてアツく語っていました。その姿はほんとうに魅力的で、私も参加したいという思いが強くなりました。
他大の仲間たちとの関わりをきっかけに自分を見つめなおす
しかし、渡航1ヶ月前くらいから「やっぱりこのままの生活でいい、行きたくない」という感情が芽生え、何かと理由をつけてキャンセルを試みていました。何度もスタッフと話をして最終的には参加することになったのですが、あの時キャンセルせずに2016春に武者修行に行けて心から良かったと思いますし、あのまま不完全燃焼の生活を続けていたと考えるとぞっとします。今この記事を読んでいるそこのあなた。とりあえず何も考えずにベトナムに飛んでください。最高の体験が待っています。
もともと説明会時点で武者修行へ参加を決めた最大の理由は「授業でならってきたビジネスをバリバリ実践したい!」というものでした。もちろん現地でのビジネスも充実していましたが、私がプログラムを通して最終的にもっとも影響を受けたのは、これとは違う2点でした。
1点目は、他大学の仲間達の凄さです。14日間朝から夜まで一緒にいたので、参加のメンバーひとりひとりに魅力的な面を見つけられて、多くの学びを得ました。それまではほぼ一橋大生としか関わる機会がなかったため、あまりその実像を知らなかったのですが、武者修行に来るくらいだから、良い意味で普通とは違う人ばかりでした。他大生は一橋の友人とはまた違った考えや知識や良いところがあり、プログラム中毎日刺激を受け、その度にわくわくしていた14日間でした。例えば、嫌味なく誰よりもリーダーシップを発揮できる人であったり、かなり論理的な思考力を持つ人であったり、周りを巻き込む力が高い人であったり、美的センスがとても優れている人であったり、挙げるとキリがありません。本当に面白い人ばかりで、彼らのおかげで世界が広がって、それまで知らなかったいろいろなことに興味がでてきました。日本に帰ってきた今でも、みんなで相談に乗りあったり遊んだりしていて、22人の仲間に出会えて本当に良かったと思っています。それに加えて、武者修行では同じターム以外の友人もたくさんでき、彼らもまた面白く良い人ばかりで、この人脈の広がりには感謝でいっぱいです。
2点目は、自分を見つめ直す時間の多さです。以前の私は、自分はそれなりに上手く生きることのできている人間であると思っていました。しかし、武者修行でその考えは間違っていたとわかりました。プログラム序盤では、チームでビジネスをする時や全体でアクティビティをする時など、他人の意見を気にしすぎて自分の意見を全く言うことができていなかったし、他人に合わせて丸く収まればいいや、というスタンスでいました。しかし、ファシリテーターさんからのアドバイスもあり、そのスタンスではビジネスも人間関係も成功しないということが日を追う毎に実感できました。それからはどんなに怖くても、不安になっても、お客さんのため、相手のためになることだったら自分の意見をしっかりと言うことを実践しました。そうしてみて初めてわかったことですが、自分の意見を言うこと、さらにその自分の意見に他者の意見が合わさってよりよい方向に向かうことがこんなに楽しいことだとは思っていませんでした。武者修行中にあれほど自分と向き合う時間がなければ、自分がこれまでどのように生きていたのか、そしてこれからどうしたらいいのかはっきりと認識することができずに、日々を適当に過ごしていたと思います。
これらの2点のおかげで、私は今までとてつもなく環境や自分に甘えた生活をしていたのだということを強く実感することができました。武者修行に行っていなくても、なんらかの形で就職できて、それなりの人生を送ることができていたかもしれません。でも、武者修行に出会ってしまった今、自分が楽しいと思える刺激的な選択をせずにはいられませんし、ぬるま湯から出ることができて良かったと私は心から思っています。
これを今読んでいるあなたも、もし今の生活に少しでも危機感を持っているのであれば、ぜひ武者修行に参加してほしいと思います。
そして、一緒に毎日を刺激的なものに変えてしまいましょう!