自分が大きく変わった2週間
- 波多野俊樹
- 龍谷大学
- 2016年春
自分の心を動かしたもの
私がこのプログラムに参加したきっかけはささいなことで、大学のゼミの先生がベトナムに出張に行っていて、その時に代表の和也さんと会って仲良くなり、そのつながりで大学に講演会に来てもらったのが始まりです。
僕自身、人に何かを言われないと本当に動かないようなやつでした。人に言われたことには答えや筋道がちゃんと用意されているからあまり考えなくて済むので、ずっとそのスタンスを取っていました。
けれど、和也さんが講演会で
「自分を変えるのは今の自分だけだよ。自分からやろうと知らない世界に飛び込まない限り自分をかえることはできないよ。」
と言いました。その時、僕の心に何か突き刺さるものがありました。
なぜなら、それは僕がこれまでとってきたスタンスの否定とも取れる言葉だったからです。
それだけでなく、この言葉を逆にとると自分の知らない世界に飛び込むことで自分を変えることができるという事を暗示させていました。
この和也さんの言葉をきっかけに僕はこれまでの自分を変えていくための素材をこのプロジェクトで見つけ、新しい自分に生まれ変わりたいと思い、このプロジェクトに参加しようと思いました。
直面した2つの課題
実は私はこの武者修行プログラムが初海外でした。パスポートを作るのも初めて、空港に行って飛行機に乗ることも初めてでした。それができただけでも私の中では学びがあったと思います。
武者修行プロジェクトに参加を決めた当初はあんまり自分にどんな課題があるのかを考えていませんでした。
このプログラムに勇気を出して飛び込んだこと自体に少し満足していたところがあったからです。しかし、プログラムが進んでいくにつれて自分の課題が2つ浮き彫りになりました。
一つ目はコミュニケーションでした。
現地ベトナムでは、言葉や文化が違う相手とどうやって関わっていけばいいのか、英語を使ってどうやってコミュニケーションをとればいいのかに悩みました。今だから言えるのですが、やはり英語を話す、聞く力は養うべきだなとこのプロジェクトでつくづく実感させられました。中間プレゼンの時、チームメイトの2人は英語を話して、代表の和也さんやベトナム人マーケターのカインの受け応えにもしっかり対応していたにも関わらず、自分は対できない上に意図を理解していないことをただ不甲斐ないと感じていました。
そしてチームメイトの一人に言われました。
「英語ができないとしても、話そうと努力しないと上達なんかできるわけがない。」
本当にその通りだなと思いました。
当のその本人は観光客への営業を何度断られてもあきらめず、観光客の人に対して熱心に、フレンドリーに接していました。そのチームメイトから私は下手くそでも相手に伝える努力を怠らない姿勢を教えてもらいました。
二つ目に人と目を合わせて話すことが苦手だという事に気付きました。
私は話すことが嫌いなわけではありません。
けれど、私は人の顔色を伺うクセがあり、それによって自分が持っている意見を言わなかったり、人の意見に流されているところがありました。原因は自分に自信がないことだと気付いてました。
このプログラムに来て周りには自分より能力の高くて、この見知らぬ環境に適応している仲間がいる。その人たちと比べて自分はそれに負けない何かを持っているといえるのだろうかと自分を低く見積もっていました。
その事をファシリテーターの健吾さんに話したところ
「人はみんな完璧じゃないし欠点だってあるから俊樹は周りの皆と何も変わらないよ」と
だから自分を堂々と見せてみろとアドバイスをくれました。それ以降、私はそのアドバイスを胸に刻んで人と話すようになりました。
まわりの仲間からもお前は変わったよといってもらえるくらい堂々としていられるようにまでなりました。
自分を成長させたもの
この武者修行プログラムでは、見知らぬ環境の中、親身になって悩みを聞いてくれるファシリテーターがいて、本気で一つの企画を意見や議論をぶつけながら作り上げていける仲間ができ、そのまわりに呼応して成長していける新しい自分を形成することが本当にできます。
このプログラムはビジネスインターンではありますがそれ以上に私は人としての根本的なものを鍛えさせてもらったと実感しています。
武者修行プログラムを終えて、もう2ヶ月ちょっと経ちました。
けれど、あの苦しくも充実していた2週間を覚えています。本当に自分を強く成長させたいと思う人はこの武者修行にぜひ、行ってみてください。絶対、後悔させません。