「私」を見つける場所 武者修行プログラム™

「私」を見つける場所

  • 井上瑠夏
  • 立命館アジア太平洋大学
  • 2020夏

参加に至った経緯

 私が武者修行プログラムに参加した理由は何か熱くなれるものを見つけたかったからです。私が武者修行プログラムへの参加を決めた2020年の夏、私は燃え尽き症候群の真っ只中にいました。というのも、小中高と本気でバスケットボールに打ち込み、高校でそのキャリアを終えた私はバスケットボールに代わる何かを見つけられずにいました。コロナ渦という世の中の状況もあり、大学の授業はオンライン、高校生の頃自由な時間が増えたらしたいと思っていた海外旅行やボランティア活動もすることが難しい現実。あれもできないこれもできないと日々を過ごしていたら、気づけばそこにはただ暇を持て余した大学生がいました。このままで大丈夫かなと思っていた、そんな時、大学の先輩から武者修行を教えて頂きました。なんとなく直感で参加しなければいけない気がして、後悔してしまう気がして、参加を決意しました。これが私の参加に至った経緯です

 

新しい世界と私

直感で参加を決めた武者修行。もちろんそこまで熱いモチベーションは持ち合わせていなかったし、何をするのか、どんな人達と2週間過ごすのかいまいち理解しないまま当日を迎えました。ノリと勢いで何とかなるだろうと思っていました。しかし、蓋を開けてみるとメンバーは上級生ばかりの環境。毎日寝不足の中で企画立案。「ブラッシュアップ」、「アジェンダ」、「P D C A」など知らない横文字ばかりが用いられるチームミーティング。まさに新しい世界でした。そんな日々を過ごしていく中で、私はだんだん縮こまっていってしまいました。自分が出せなくなって悩んだ時期もあります。そんな時支えてくれたのはファシリテーターさんを含めた最高の仲間達でした。自分の弱いところを見せるのが苦手な私ですが、武者修行を通してなんでも話せる仲間ができたと思っています。住んでいるところも年齢もバラバラだけど、今でも私の大きな支えです。

 

 

私の変態

武者修行を経て自分で自分に責任を持てる人間に変態しました。「自分で自分に責任を持つ」とは自分のことを自分が一番信じてあげられるようになったということです。以前は、消極的で、受動的で人についていってばかりで、誰かが支えてくれないと1人では何もできない子でした。そんな自分を正当化するために「周りから学んでいる」という言葉で表してさえいました。しかしそれはどこかで逃げ道や甘えを作り、人に依存して、失敗したら人のせいにして責任逃れができる環境を作り、保険をかけていただけなのだと武者 

修行を通して気づくことができました。自分が自分を一番信じてあげられていなかったのです。自分自身に責任を持つことから目をそらしていたのです。武者修行以来、自分自身が自分の1番の味方でいられるようになったから、自分に責任を持っているから、1人でもなんでもチャレンジできるようになりました。失敗も恐れないようになれました。武者修行で得た変態は私の大きな財産です。

自分を変えたいけど何をしたら良いかわからないあなたへ

自分を変えたいけど、何をしたらいいか分からない時、ヒントは自分自身の中にあると思っています。例えば、自分の知らない自分を見つけられていなかったり、するべきことはわかっているのに最初の一歩を踏み出す勇気が出ていなかったり、自分の弱点から無意識に目を背けていたり。武者修行は自分自身と向き合うチャンスです。きっと一緒に活動する仲間が、新しい土地や経験が「あなた」を教えてくれるはずです。自分を変えたいと思っているすべての人のきっかけに必ずなってくれると思います。大学生活が変わる、人生が変わる、それも素敵かもしれません。でもそれ以上に武者修行をきっかけに自分が変わっていくこと、自分の好きな自分に近づいていけること。素敵だと思いませんか。武者修行を通してそんな経験が今この文章を読んでいるあなたにも訪れることを願っています。