大学生の親御さんの声:慶應義塾大学大学院研究員 前野マドカ様 | 武者修行プログラム™

大学生の親御さんの声:慶應義塾大学大学院研究員 前野マドカ様

2019夏に実際にホイアンにて武者修行プログラムのご見学をいただき、ご自身も大学生のお子様を持つ、慶應義塾大学大学院研究員 前野マドカ様に、お話をお伺いしました。

 

■ 見学者インタビュー | 慶應義塾大学大学院研究員 前野マドカ様【海外ビジネス武者修行プログラム】

 

■ インタビュー内容全文

 

慶應義塾大学大学院で研究員として勤め、幸せの研究としている前野マドカさんに大学生の娘さんと武者修行プログラムを見学して頂いた感想をお伺いしました。

 

『普段どんなことをしていますか?』

私は、慶應義塾大学大学院のシステムデザインマネジメント研究科というところで、研究員として幸せの研究をしています。人はどうやって自分の人生をよりよく生きるかということを学術的に検証したものを使って、みなさんにプログラムとして提供したり、お話ししたり本を書いたりすることで、幸せの研究結果を一人でも多くの方に伝えたいと思って活動しています。

 

『武者修行プログラムに興味を持ったきっかけを教えてください』

いろんな可能性があり、いろんなことを吸収することのできる子たちがガラッと変わるプログラムだという話を聞いたので、どんな仕組みになっているのか気になりました。尚且つ、変わるということはきっと幸福度が上がるのではないかと思いました。幸せの因子には、4つのポイントがあります。それが、このプログラムに入っているのかどうか、そして、みなさんがどんな様子なのかというのを見たいと興味を持ちました。

 

『実際にプログラムを見た感想を教えてください。』

人々の成長のために環境の影響は、結構大きいんです。日本では、学校に行くとどうしても枠にハマりがちです。「みんなでいい子にしましょう」みたいになりがちです。その枠を外してくれる素晴らしい機会だと思っています。例えば日本でコンテンツやプロダクトを売ろうとすると「日本だとこうじゃなきゃ売れない」と言われがちですが、それがベトナムに行ったら通用しない。そんな中で自分たちで調べて、この方達は何を求めていてどんな風に自分たちがそこに貢献できるかと考えることは、最高で最強の利他的な行為になります。自分自身が誰かのためにやっているんだという強い想いは、自分自身を凄く変える原動力になります。人が一番力を出せるのって「誰かのために」って時だと思うんです。そんなとき、底力が出ると思うんですよ。自分たちがいることでこの人たちのためになにができると思うからこそ、なりふり構わず声をかけて、お店にお客さんを呼ぶという経験がお金を出すに値する活動になっていたと思います。

チームでプロジェクトをやっていく中で、「人を信じるとは、どういうことなのか」とか「自分のいまいる普通の生活の中での人を信じる」というのと「限られた期間で、自分の知らない日本中から集まってきた多様な人たちの中でメンバーを自分が信じてやるということ」ってすごく自分自身を試されることだと思うんですよね。なかなかそんな学びの機会はないし、人って冒険するからこそ、新たな自分の能力に気付いたり自分の中に眠っている新たな魅力や能力に、気づくきっかけって「違うことにチャレンジする時」だと思います。それを、この短期間に、一気に凝縮していろんな方面からしなければならないので、それが凄く魅力的ですね。

 

(旅武者代表 山口)

人って普通に生きていると、居心地のいい空間に行きがちじゃないですか。全然違う人と組むから、価値を産むと思うんですよね。同じような人と組んでも価値って産みにくい。違いこそが価値を産む源泉じゃないですか。そういうのをチームでやってビジネスでも全然違う環境でやってみるということは大切ですね。ベトナムでモノ(新お土産・新料理)を作ったことよりも、全然違う環境でチャレンジしてみることが重要で、みなさんは、一生使えるなにかを持って帰ることになったと思います。

 

こういう経験が自信を作るじゃないですか。だから、例えプロジェクトとして採択されなかったとしても、仲間と2週間全力で取り組んだという経験や仲間との思い出って一生持っていける宝物になるし、自分が何か苦しい時に、振り返って原動力になると思います。目に見えるものってどうしても比較しがちじゃないですか。普通に毎日生活しているだけでどれほど比較しているか。でもそこを「比較はなんの意味もない。自分らしく比較をしないでいこう」と割り切れている人って本当に強いです。活躍している人ってそれができているんですよね。その経験って社会に出た時に、凄く大きくて、いろいろな辛いことがあったときにも比べるんじゃなくて「私らしく行こう」と思えるんじゃないかなと思うんですよね。だからやっぱり若いうちに経験して欲しいし、そうするともっと人生が豊かになり、自分らしい人生を歩めるんじゃないかと思います。

 

『ファシリテーターについてどのような印象を持ちましたか?』

余計なことを先生みたいに言うのではなく、みんなから出る言葉をちゃんと待っていて、信じてその場を見守っているその信頼感と安心感が伝わってきました。(ファシリテーターの)Being(在り方)が素晴らしいので、何を伝えなくても、教えなくてもその人たちの近くにいるだけで思いが伝わっていました。私たちは、幸せの研究の中でBeingは凄く大事ということを伝えています。それはなかなかできることではないので、素晴らしい方達だと肌で感じていました。

 

『学生が参加する意味はなんだと思いますか?』

会社に入って仕事をアサインされると色々な人となにかをしなければならない。それまでって同じことに共感している居心地のいい仲間と共にいるということが多いじゃないですか。その方が、(自分と似ている人といる方が)楽だから。同じことに共感してくれたり、自分を認めてくれたり。でも一歩社会に出るとそうはいかなくて多様だからこそ、そこでチャレンジしたり普通じゃない価値観や自分との違いに触れることができる。自分自身が成長するきっかけをたくさんくれる。なのに、中々普段は、そういうところに敢えて行かなくても居心地がいいから、いかないじゃないですか。この一番いろんなことを吸収できて、時間もある時に、日本中から集まってきた人たちと一緒に知らない国で一緒にやっていくというのは、二重にも三重にも新たなチャレンジが短期間に用意されています。自分をしっかり持っていないとやっていけない状態におくというのは、私が親だったら我が子に是非やって欲しいと思います。

 

『同じ場で実際に見学した大学生の娘さんは、どのように感じていましたか?』

あの場でみんなが凄く真剣に自分たちの目の前にあるものに対して、全力で、それも全部自己開示して弱いところを曝け出す勇気とかに感動して、衝撃だったらしいんですよ。彼女ら(参加者)が話しているすべての言葉は、全部嘘偽りのない本気の言葉だった。だから、心にも響いたし、私(大学生の娘)も感動して、自分ももっと目の前のことに全力でチャレンジしていこうと思ったと言っていたんですよね。(見学する前よりも)ちょっと変わった気がします。娘を見ていて、こういうところに娘に行ってもらいたいと凄く思いましたし、娘自身も感じてきたことがたくさんあったようなので、私たちにとって凄く刺激的な経験でした。見学できて本当に行って良かったと思っています。親としては、お金を出してでも、「今のこの若い時に行ってきて欲しい。」と言う感じですね。

 

自分が学生だったら絶対行きたい!

 

 

前野マドカさんプロフィール

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属SDM研究所 地域活性ラボ・ヒューマンラボ研究員。サンフランシスコ大学、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)などを経て現職。著書に『月曜日が楽しくなる幸せスイッチ』。EVOL株式会社代表取締役CEO。国際ポジティブ心理学協会会員でもある。著書に 『月曜日が楽しくなる幸せスイッチ』 (ヴォイス)があり、月曜日が待ち遠しくなる思考法を身につけるワークショップや、幸福学に基づいた経営のコンサルティング・研修などを行っている。

また、ご主人で幸福学研究の第一人者である前野隆司氏との共著『ニコイチ幸福学 研究者夫妻がきわめた最善のパートナーシップ学』(CCCメディアハウス)もあり、幸せでいられるヒントを動画で紹介するチャンネル「はぴtube」を展開している。