たった2週間で人生が変わると思いますか?

私にとっての武者修行は人生の中で1番辛く、1番楽しい経験でした。人はたった2週間でこれほどまでの経験ができるのだと自分でも驚いています。

お名前 辻采奈さん
所属 関西学院大学
参加時期 2019春

なぜ武者修行に参加しようと思ったのか?

当時の私は、漠然とした将来への不安を抱えていました。自分の弱みや強みを聞かれても答えることができないこと、就活がだんだん迫ってくるのに自分のやりたい事が分からないことへの焦り・・・そんな想いを抱えながらも、何も行動できずにいました。
また、ずっと興味を持っていた海外留学に対してもビジネスに対しても、結局何も行動できていない自分。そんな自分に自信が持てませんでした。しかし、不安や不満を抱えたまま何もせずに大学生活を終わらせたくない、自分を変えたいという想いから、勇気を振り絞り武者修行に参加することにしました。

人生を変える3つポイント

武者修行は私の想像を超えたものでした。私はたった2週間で多くのことに気づき、経験し、学びました。その中でも特に、3つの出来事が私の考え方を変化させました。

1.「自分自身の本音と向き合う」

これは私にとって、武者修行における1番大切な学びです。今まで私は、無意識のうちに弱い自分、人に頼る自分の存在を否定して生きてきました。人に迷惑をかけたくない、負担になりたくないという思いから、弱い自分に価値を見出せなかったのです。しかし、自分自身の声と向き合ってこなかった私は、助けを求めている弱い自分の存在がいることさえも気づいていませんでした。武者修行はそんな自分に気づくきっかけを与えてくれました。
私はいつも、悩んでいる人がいたら少しでも助けになりたいと思い、無意識のうちに辛そうな顔をした人がいないかずっと気にしていました。誰かを支えられる、支えようとする強い自分しか知らなかったからです。しかし、そうして何度もチームやタームのメンバーの弱さと向き合う中で、ふと違和感を覚えました。「みんなは自分の弱みを理解していて向き合っているのに、私は自分自身の弱みを知ろうともしていないのではないか。私もここで自分と向き合わなければ一生変われないのではないか。」そう思い、今までの自分を思い返しました。そして、今まで無視してきた弱い自分が助けを求めていることに気づきました。
「辛い時や困った時、みんなに助けてと言いたい。でも、それが自分のワガママなのか頼るということなのか区別がつかない。頼り方が分からない。」
そう叫んでいました。私は解決策を何度も考えました。しかし、20年間同じ生き方をしてきた私は解決策を知りませんでした。このことをFTさんに相談したところ、「思いきって今の気持ちをそのままみんなに伝えてみてもいいと思う」と言ってくださり、私もそうしようと決断しました。これが私の変態への一歩でした。FTさんやタームの29人のメンバーの前で、自分の弱みを打ち明けるのは、とてつもない恐怖と不安を伴いました。声が震え、記憶にある限り人前で4回程しか流したことがなかった「涙」が勝手に出てきて、自分でもどうなっているのかよく分かりませんでした。この瞬間でさえ、「自分の私的な悩みなんかでみんなの時間を奪っていいのか。これは私のワガママなんじゃないか。」そんなことを考えていました。しかし、その考えは間違っていました。みんなは私の弱みと真剣に向き合ってくれて、応えてくれました。本当に嬉しかったです。初めて本気で人に頼った瞬間でした。ここから、みんなを信じて頼ることの大切さ、弱みを見せることの大切さを学びました。そして、真剣に向き合ってくれるみんなの為にも、私自信が自分と向き合うべきだと気付きました。

2.「自分の想いを表現する」

これは自分の本音を知ることが出来た私にとって次なる学びでした。私は、自分と何度も向き合うことで自分の抱えている「想いや願い」に気づくことができました。しかし、それを伝える方法を知りませんでした。そのことが、私のチームに亀裂を生むことになってしまったのです。
私は4人チームで、メンバーは1年生から就職を控えた院生まで様々な年代の人でした。それぞれ異なる想いを持ち武者修行に参加していました。全員初対面の状態で、ビジネスを成功させる良いチームになるにはお互いを知る必要があると思い、定期的に「本音」を言う時間を設けていました。そうすることで、大きな衝突もなく私たちのチームは上手くいっていると思っていました。
しかし、違っていました。ある日それぞれが抱えていた不満や願いが爆発し、チームが崩壊しました。私はチームメンバーに
「このままでは、もう一緒にできない。みんなを敵だと思った。」
そうやって感情的になり、酷い言葉を投げつけました。そのまま何時間も話し合いをしましたが、分かり合えず全く好転しませんでした。私は言い合いに疲れ果て、最後にこう言いました。
「どうして伝わらないのか分からない。どうしていいか分からない。どうやったから伝わるのか分からなくて・・・本当は逃げ出したいけど、折角ここまで来たのだから、みんなでなりたい自分になって帰りたい。逃げるのは簡単だけど、ここで逃げたら誰も成長出来ないと思ったから話し合いをしようと思った。私は、本当はみんなと一緒に居て、みんなの良いところをいっぱい知ることができた。もっとたくさんの人にみんなの良い所に気づいてほしい。でも、それだけでなく、それぞれが改善すべき点にも気づいた。今までは、傷つける勇気も傷つく勇気もなくて褒めることしかしてなかったけど、本当に成長するためには、改善すべき点も伝えるべきだと思った。みんなの良い所がもっと増えて、もっと素敵な人になって帰ってほしい。チームの誰も置いていきたくない。みんなで変態したい。私はそう思ってる。」
そうやって「想いという名の本音」を伝えた瞬間、分かり合うことができ、他のメンバーも本当の想いを打ち明けてくれました。私たちが分かり合えなかった理由は「想いや願い」を全く言わず、ただ「こうしたい、こうした方がよい」と方法ばかり伝えていたからでした。そのせいで相手にはただ自我を通そうとするワガママなやつに見えてたのです。
分かり合うには本音を伝えることがとても大切です。しかし、初めの私たちはそれを上手く伝える方法を知りませんでした。ただただ「私はこういう弱さを持っています。こういうことがあると辛いです。」と一方的に情報を提示し合っていただけにも関わらず、「本音」を伝え合えていると思っていました。また、「こうしてほしい。こうしたい。」と方法から伝えても反発が起きるだけだということにも気づいていませんでした。大切なのは、なぜそう思ったのか。どういう感情を込めて話しているのかを伝えることです。私は武者修行に行ったことで、本当の意味で人間関係を築くには「想い」を伝えること・聴くことが1番大切だということ、そして「想いから方法」の順で伝えることが大切なことに気づくことが出来ました。

3.「想いを信じて体現する」

これは想いを伝え合い、本当の仲間になることができた私にとって最後の試練でした。お互いに本音を言い合えるようになった私たちは、40分の話し合いで20個近くのアイデアが出てくるほど、メンバーそれぞれの良さを活かしながらも、お互いを補い合えるようになりました。私たちは良い成績を残すためではなく、「ただお客さまのためになることは何か」この軸をしっかり持って常に話し合いをしました。話し合いの最中は「こうやったら喜んでくれるんじゃないか!これもいいよね!」と湯水のようにアイデアが湧き出てきて、自分たちも心の底からワクワクしていました。しかし、いざ実践しようとした時、「時間的に全部やるのは厳しいし、とりあえず最終プレゼンでもちゃんと言えるように一つ選んでやろう」と言って20個も出てきたアイデアの中から自分たちが無難だと思う一つだけを選んで実践したのです。すると、話し合いの時はあんなにワクワクしていたのに、なぜか楽しさややりがいを感じられなくなってしまいました。この状態のままで終わらせたくないと思い、みんなで原因を考えました。すると、選んだ1つのアイデアだけでなく、「本当は他のアイデアも実践したい、それこそが客さまのためになるはずだ。」という想いを持っていることに気づきました。それにも関わらず、「突拍子もないアイデアが多いから、もしかしたら笑われるかもしれない。」そうやって自分の想いを信じることをせず、想いを体現することにブレーキをかけてしまっていたのです。それに気づいてから、私たちは評価を気にするのではなく、自分の想いを信じてやり抜くことを決断しました。そして最後まで必死に動き回り、「お客さまのためになることは何かだけをひたすら突き詰め続けて生まれた想いがこもった案」をいくつも実現しました。結果的に、私たちが考えた案でお客さまはもちろんのこと、マネージャーさんや店員さんも笑顔にすることができました。この経験は、自分の想いを信じ続け、体現することの大切さを私に教えてくれました。

武者修行を終えた今

私は武者修行が終わった今も、自分を含めたたくさんの「人」と向き合い続けています。タームのメンバーとはSNSを使って、今も学びや気づきを共有し合っています。私は武者修行に行ったことで、人や物事との向き合い方、そして様々な考え方や見方を学ぶことが出来ました。それにより、参加する前よりも自分というものを知ることができました。今なら、自分の強みや弱み、人生において大切にしたい価値観を聴かれたとき自信を持って答えることが出来ます。それを知っているからこそ、武者修行がただの過去の経験で終わるのではなく、日本に帰ってきた今もなお貪欲に成長し続けることが出来るのです。もちろん、今も不安になることや迷うことはあります。しかし、今の私はその想いとの向き合い方や弱さをさらけ出し相談する勇気があります。このことは、これから生きていく人生をより豊かなものにすると確信しています。
私にとっての武者修行は人生の中で1番辛く、1番楽しい経験でした。人はたった2週間でこれほどまでの経験ができるのだと自分でも驚いています。私は、これからも新しいことに挑戦していきます。そしてたくさんの人と関わりながらワクワクする未来を生きていきたいです。

「勇気を出して挑戦してみることで得られることは必ずある」と私は思います。

© Tabimusha, Inc.