1年生の私が武者修行で得たもの | 武者修行プログラム™

1年生の私が武者修行で得たもの

  • 新井さくら
  • 都留文科大学
  • 2017夏

武者修行に参加する前の私

今年の4月、私は18年間育った静岡県を出て山梨県で一人暮らしを始めました。それだけで私にとっては大きなチャレンジでした。しかし、大学へ入学後、熱い想いを持ち、本気で取り組んでいる先輩に出会い、話を聞いている中で、「私はこのままなんとなく大学生活を過ごしていいのか。」という漠然とした不安を抱えていました。しかし、何か新しいことにチャレンジしてみたいけど、何がしたいのかも定まっていませんでした。つい二ヶ月前まで高校生で、自分の特技も長所もわからない自分が何をできるのかも分からず、ずっと悩み込んでいました。そんなとき、先輩に勧められたのが武者修行プログラムでした。紹介ビデオを見たとき、自分の心の中のもやもやから解放されていくような感覚に陥り、「これしかない!今これを逃したらもうチャンスはない!」という直感に従い、参加することを決意しました。早速、親に武者修行のことを話しましたが、「まだ一年生だから焦らなくてもいいのではないか。」「本当にさくらにできるの?」「ベトナムなんて危ないよ。」と言われ、なかなか賛成してくれませんでした。私は、小さい頃からずっと自分の感情を表に出すことが苦手で、ずっと蓋をして生きてきましたが、今回は違いました。自分に自信をつけたい、本気で何かに取り組みたいという想いが私を奮い立たせ、武者修行に参加したい理由や目的を自分の口で親に伝え、武者修行の参加を認めてもらいました。今思えばここから私の変態は始まっていました。

恥を捨てて本気になるということ

 私が武者修行で得たものは、周りの目を気にせず本気になるということです。ベトナムに行く前の私は、常に周りの目を気にし、人と比べてしまっていて、何をするにも失敗を恐れてしまっていました。だから、自分の悪いところばかり探してしまい、自分の存在意義が分からず、自分に自信が持てずにいました。しかし、武者修行でファシリテーターの方が言ってくださった「恥を捨てて本気になれ。本気になることが変態への近道」という言葉に影響され、自分はチームのために何ができるのか、何をするべきなのかを自分で選択して、自ら行動するようになりました。私がチームのために頑張ったことは英語です。アンケート内容を英語で作ったり、自分たちの企画をお店のマネージャーに英語で説明しなければいけませんでした。日本でネイティブの人と喋るとき、そのネイティブは私が日本人であるということを理解した上で会話をしてくれます。しかし、ベトナムでは誰もそのことを配慮してくれないし、慣れない仕事の中での英会話力が求められ、なかなか伝わらないことがとてももどかしく、悔しい思いをたくさんして挫折しそうになりました。しかし、代表の和也さんが言っていた「ここでは学生マインドを捨てて、プロのビジネスパーソンとしての自覚を持ちなさい。」という言葉を聞いて、自分は甘えていて、失敗を恐れていることに気がつきました。無理だと思ったときに自分の成長もそこで止まってしまいます。自分の苦手なところに踏み込んでいき、自分の領域を広めていくことで自分は成長していけるということを学びました。武者修行では、その大切さを知り、踏み込む勇気を得ることができました。

一年生から参加を薦めたい

 「一年生からインターンなんてまだ…。」と思う人は多いかもしれません。しかし、私は一年の夏に参加して本当によかったです。参加前の将来の夢は難民を救うことでしたが、自分が難民を救いたい理由は明確ではなく、自信を持って自分の夢を語ることができませんでした。しかし、ここで出会ったファシリテーターの方々や、武者修行での経験、どんな商品を提供して、お客様がどうなってほしいのか、社会をどうしていきたいのかを考え、選択し、行動することを通して、改めて将来について考えるきっかけをもらいました。今までの自分は周りの目を気にしながら「将来何になるのか。」をひたすら考えていたけど、ベトナムから帰ってきてからは「自分はどんな社会にするために、何を通して、誰にどうなってほしいのか。」を考えるようになって、社会を見る視野や、自分の可能性が一気に広がりました。今自分が大学で勉強していることを強引に将来へ繋げる必要はないし、もっとわがままに自分の人生を歩めばいい、いろんなことに挑戦して自分が生涯を通して追求していきたいことを模索していけばいいのだと気づくことができました。1年生はいろいろなことに挑戦し、将来やりたいことを考える時間がたくさんあります。だからこそこの武者修行にぜひ参加してほしいと思います。