ガンダムから人間になった私

知識や技術で戦うモビルスーツをまとった「ガンダム」から、感情表現のできる「人間」になりました。

お名前 難波拓也さん
所属 立命館アジア太平洋大学
参加時期 2019春

参加したきっかけ

私が参加したきっかけは主に4つあります。1つ目は最近大学で本気になれてなく、嬉し涙・悔し涙を流した記憶がなかったから、本気で何かに挑戦し、涙を流したいと思ったからです。これは普段は100点が限界の学校のテストでなんとなくこなせていたが、どれも本気で取り組んだとは言えませんでした。2つ目はチームワークの可能性を見つけるためです。将来は海外の人たちと協働することが大きな成果へと繋がると考えていたが、実際のところ学校のグループワークでは真のチームワークを知ることができないと感じていたからです。3つ目は他県の大学生と繋がることで地方の情報格差から免れたいからです。地方の大学には情報格差があるためです。特に自分ではそう思っていなかったからこそ、知ろうとする姿勢が何かいい事になると考えました。4つ目は海外に興味を持ったからです。留学生と沢山喋っても実際に自分が海外に行かないと本当の意味でストーリーにリアリティがありませんでした。

武者修行で得たもの

最終プレゼンテーションの前日に涙を流すことが自然にできました。「普通はプレゼン終わってからでしょ!」と言われると思いますが、あの時感じたチームメンバーへの想いを素直に心で感じたことは忘れません。そして泣きたい時に泣ける武者生の雰囲気作りに感謝しています。グループは各自の能力を発揮することに対し、チームは相乗効果を生み出すという定義があります。チームの例として、1人がアイデアを出して、それに対して賛否両論が生まれます。相手も自分も納得した時、そのアイデアは洗練されたものです。プレゼン得意な人がプレゼンをするのではなく、作りたい人が作ります。得意な人は時々アドバイスをします。自分もまたやりたいことに挑戦します。それに対して仲間がいろんなアイデアをくれます。これこそチームワークの可能性であり、1+1+1>3の意味であると個人的に思いました。同じチームのメンバーたちとはもちろん、タームの仲間とは武者修行終了後も度々ビデオ通話をしたり、時には会って遊んだりもあります。また武者修行修了生コミュニティではターム以外の約2500人近い新たな出会いもあります。また、ベトナム人の女性に好かれてベトナムに住んでもいいの気持ちになりました。これが旅行なら同じベトナム人に何回も会うことはないだろうけど、武者修行では毎日会います。ベトナム語を使って会話できると距離は一気に縮まり、今ではベトナムがすごく身近になりました。

変態とは何か?

それは行くまでわかりません。でも変態できる環境にいて、周りがどんどん変態して行くと自分も何か変態できないかと考えます。まるで幼虫がベトナムに集まり、周囲が蝶になっていく姿を見ると自分の変態についても毎日考えます。そんな日々を2週間も送っていると自然と変化すると思います。
結論から言うと、私の変態は「ガンダム」から「人間」になったことです。多分誰もがハテナでいっぱいだと思います。これについては想いをつらつらと書きたいのであえて綺麗に書いていません。感情そのままを綴っています。

自分には課題がないっていう人は課題が顕在化しているかもしれません。
課題が全くありませんでした。でもファシリテーターとの面談でちょっと気にしていることを話すと実はその問題は広範囲に悪影響をもたらしていた可能性がありました。
「自分の場合素直に感謝できない。喜べない。全員と浅い関係に終わってしまう。」言い分として、新しい人と沢山会いたいから1人にそんなに執着しなくても良いと思いました。それも全然悪くないと思います。でもどこか寂しさを感じることは隠せなかったのです。強がってはいないけど、もしかして自分って強がっているのかもっていう感情が湧いた時は要注意かもしれません。頭で強がっていない理由を一生懸命に正当化して自分を納得させてしまうからです。理系が全てって訳ではないけど、高専出身の立場から言わせてもらうと、理系は何事も深く頭で考える癖がついてしまっているように思います。これは誰が悪いわけでもなく、そのような習慣が無意識に出てくることは理系なら当然だと思います。さて、これを読んでいるあなたに聞かせてください。物事を頭で考えずに感情に従った行動がどれだけできているだろうか?私の場合、あらゆる時に頭で考えてしまっていました。いくつか例をあげます。例えばみんなで議論する時、私はもっとも正解っぽい意見を自然と考えてしまっていました。さらにその言い分としてみんなにとってハッとさせられる有益な回答はみんなにとってメリットがあると主観で考えていたからです。でも実はそのような正解らしい意見が他の人が意見を言いにくくなる状況を作っているかもしれないのです。ある人はそれによって想った感情そのままを言語化することに苦しんでいました。もう一つの例をあげるとすると人間関係のことです。僕はファシリテーターに「もしチームメンバーが交通事故にあったらどんな気持ちになる?」という質問をされ、私は素直に「とても残念に思いますが、交通事故は起きてしまったことは仕方がないという感情でそれ以上の感情は湧かない。」と答えました。そうすると、「なんちゃんは冷たいんやな。」と言われ、自分でも感情の無さに少し気持ち悪く感じました。
私は高専で沢山の自己啓発本に触れ、先生からも読み過ぎによって自分の意見ではなくあなたの意見は誰かの意見の寄せ集めになるからと注意を笑いながら言われました。しかし、現実は似たような状況だったかもしれません。私は一生懸命凄い成功者の本を読み、志高いマインドは身につけたもののそれは自分の意見ではなく他人のもの以外何者でもなかったのです。こういった姿に対してファシリテーターから「なんちゃんはガンダムみたいだ」と言われました。これを説明するとガンダムというのはモビルスーツという装備を身につけ戦闘するロボットです。これを自分に照らし合わせると、モビルスーツはこれまで身につけたあらゆる知識や技術のことを指します。つまり、私はこれまで誰にも負けないように身につけた知識や技術で相手との議論に戦闘し、相手の意見を受けて自分が傷つかないようにそれらで言い返し、さらには論破までしていたのです。そしてこの言い返しは相手のためにもなったと自分を納得させ、相手が傷ついていることなど気にもかけない感情のないまるでロボットのような人間だったのです。僕はこれを聞いて、今まで自分が良かれと思ってとった行動が相手を傷つけていたと知りとても恐ろしくなりました。と同時にどうやったら感情を取り戻せるのだろうとも思いました。「感情表現のできる人間になりたい!」そんな想いでいっぱいでした。

ではここまでで自分がどういう人間になっていたのかが知ることができました。
僕にとって変態するとは感情ある人間に戻る事です。戻るというのは昔好きだった自分に戻りたいと言う本心から来ています。赤ちゃんの頃のような笑顔、泣き顔、自分を自由に表現できる人になる事です。

さてどうしたか。結論から言えば「心で会話をすることを意識」しました。なんか難しいですよね。ですが僕が変態する事に頭を使うことは必要ないのです。感情を手に入れることは頭ではなく心を使う以外に方法は無かったのです。ここで学んだ大切なことでした。ある研究によると自分が意識してできることはなんとたったの3%。残りの97%は無意識によるものなのです。僕はずっと意識していました。私はこれを知る前、いつも笑顔でいることを意識していました。そして会う人々によく「俺ってどんな感じだった?」と聞きます。これに対して会う人みんなが「怖そうな顔でキャンパスを歩いていたよ。なんか頭良さそうな雰囲気だよね。」と答えていたのです。やっと真実が分かりました。そしてこの無意識を正すにはどうしたらいいのか。私の中の答えは相手からしか得ることができないということです。僕は無意識にしているからこそ気づくことはできませんが、相手に自分の振る舞いを聞いて知ることはできます。これこそが僕が変態できたポイントです。毎日同じチームのメンバーに今日の自分どうだったと聞いて、その答えが良くても悪くてもしっかりと受け入れる。この相手の意見を受け入れる行動こそが、「ガンダム」から「人間」へと変態したプロセスです。
私は自分でも意識高い系だと思います。しかしながら武者修行を経験してそのようなものは自分の害の何物でもない事に気づくことができました。人は何かを得ると強くなったように感じ、他の人と比べることで優越感に浸る事に陥りやすくなります。しかし、そのような考えでは「寂しさ」だけが残ると思っています。自分だけが志高くあるよりも、目の前の仲間たちとまずは目線を合わせて、それから一緒に志高くなる方がはるかにいい人生を歩めるのは明らかでしょう。

100giveをモットーに

私は武者修行の経験を経て、「100give、1take」と言うモットーと共に日々の生活を送っています。でも今までの自分では100giveなんて不可能です。なぜならそのような余裕はないからです。ですが私はそれが可能となるプロセスを考えました。①自分が苦手とすることを認め、受け入れると共に仲間に助けを求める。②助けを求めた結果、自分の中で誰かを助ける余裕が生まれる。③自分の得意なことで誰かを助ける。この3つのプロセスで100giveはできると確信しています。
最後に、多くの気づきを得ることができた2週間は振り返ってみれば大学生活で1、2年間かけて身につくもしくは発見せずに終わるかもしれないノウハウがぎっしりと詰まっていました。2週間で大学生活1年分の経験を得るのか、はたまた1年間かけて2週間で得られることを学ぶのか、選ぶのはあなた次第です。大学生活は授業料の100万以上の価値あるものに私はしたいです。2週間で得た知識と仲間であなたは何を成し遂げたいですか?あなたの大学生活がより良いものになることを期待しています。

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