挫折と失敗がくれたもの
- 牧元桃子
- 慶應義塾大学
- 2016春3ターム
武者修行に行こうと思ったきっかけ
Facebookで友達がいいねを押していて、「なにこれ?」とぺージを見たのが最初でした。
海外でビジネスをすることに魅力を感じ、とりあえず説明会には行こうかなと思っていましたが、「武者修行」や「君の変態を支援」っていう言葉に最初はうさんくささを感じ、あまり期待はしていませんでした(笑)
しかし、説明会で、武者修行修了生やファシリテーターの人が話しているのを聞き、その情熱に後押しされ、やってみようと決心しました。
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武者修行という海外インターンを通して得られたこと
武者修行プログラムを通じて、ビジネスのことだけではなく人間関係において、本質的で重要なことを実感できたと思います。
特に以下の4つは自分にとって大きな気づきでした。
1.相手を理解しようとすること
私は相手にこうしてほしいと思うことがあっても口に出さずにため込んでしまうところがありました。
武者修行プログラム中でも、チームのメンバーが意見をあまり言ってくれないことに対して、あまり考えてくれていないのだと不満に思っていました。けれど、一度みんなで話しあった時に、言いたいことがあるけどすぐに意見を言えなかったり、今までの経験から客観的に捉えることが普通になって自分の意見をあまり出してこなかったりしたりしたということをチームメイトから聞き、ただ言わないのではなくもっと本質的な理由があるのだということに気づきました。
今まで、相手の第一印象やイメージがつくとそこからその人を判断しようとしてしまっていたけれど、相手と向き合い、相手の考えの中にある本質の部分を知ることが大切なのだと気づきました。
また、自分の思いを言葉にして相手に正直に伝えることの大切さも実感しました。
2.アクションを起こすこと
私たちのチームはツアーデスクのアウトサイドプロモーションを担当していました。
どうしたら良いPRができるのか、毎日チームメイトと考えていたけれど、私たちはプランを練ることばかりに重点を置きいたため、実際やってみると全然上手くいかないことも多々あり、悔しい思いをしました。
最後の日に代表の和也さんから、
「新興国のビジネスで、90%のプランを考えていたら遅い。50%くらいのプランを何個も作ってPDCAを回す。プランだけ練っても実際にやってみないと何もわからないよ。」
と言われ、自分たちの考えが顧客にとって良いと思っていても、顧客が本当にそう思うかは分からない。
やってみること(PDCAのD、Doingの部分)の大切さを実感しました。
3.現場と向き合うこと
最初に自分の担当の店、ツアーデスクに行った時、観光の中心の市街地からかなり距離があり、観光客もあまりいなくてバイクしか前を通らない、みたいな状況でした。
ここでプロモーションしても効果ないかも。
と思った私たちは、そのツアーデスクにしかない商品を効果的に見せるポスターを作り、市街地でPRしようとしていました。
残りあと2日くらいで、そのポスターを市街地やツアーデスク周辺で配ったり張ったりしたけれど、実際にどうやってこのツアーデスクまで来てくれるのか結局不明確で、最後まで悩み続けていました。
その時に感じたのは「もっと現場と向き合うべきだった」ということです。
私達は、最初からツアーデスク自体をPRするのは効果がないと決めつけてしまっていたけれど、店の前を通る人をどう引きつけるのか、どうしたら目に留まるのかという視点も必要だったなと感じました。
そのためには、ツアーデスクやその前を通る人と徹底的に向き合ってPDCAを回していかなければいけない。そう強く感じました。
4.恥はかき捨て
私達はそのツアーデスクにしかない商品のPRをして、ツアーデスクの集客を伸ばす。という方法をとったので、誰にこの商品が魅力に映るのかを検証しました。
欧米人観光客の多い市街地でアンケート集計をしていたのですが、最初は「いきなり知らない外国人に話しかけて断られたらどうしよう」などと考えてしまい、なかなかアンケートを集めることができませんでした。
その時、和也さんが言っていた「恥はかき捨て」ということをもう一度思いだし、
「せっかくベトナムまで来てこんなことで怖気づいてどうするんだ。」
そう自分に言い聞かせて、翌日は絶対にためらわないで集計をすることを心に誓いました。
翌日の集計では、自分の目の前を通った人には全員声をかけるようにして、自分から積極的に聞いていきました。
また、どうしたらアンケートに協力してくれるのかを考え、最初の話しかける言葉や説明を工夫しました。その結果、その前日よりも倍以上のアンケートを集めることができました。
不安や恥じらいでチャンスを逃すのはもったいない。「恥はかき捨て」ることの重要さを学びました。
武者修行を終えて
ビジネスの結果としては良い終わり方ではなかったけれど、その挫折や失敗から学んだことは上の4つ以外にもたくさんありました。
今は、ベンチャー企業でインターンをしていて、武者修行で得た学びや悔しさを生かせるように頑張っています。また人間関係での気づきも、ビジネスだけではなくサークルやゼミといったあらゆる場面において、ずっと大切にしていきたいと思いました。
武者修行の2週間は、チームとは何か。人間関係とは何か。ビジネスとは何か。常に考え続けた2週間でした。
辛いこともたくさんありましたが、その中で得たことや仲間は一生の宝物です。
ぜひ武者修行に参加してみてください。