「わかる」と「できる」は違う | 武者修行プログラム™

「わかる」と「できる」は違う

  • 棚橋美月
  • 国際基督教大学
  • 2017夏

私が武者修行に参加した理由

 私が参加しようと決めた理由は様々です。専攻する経営学の知識を実践できる興味。大学生活が折り返し、「このまま毎日流されて生活していていいのか?」という漠然とした焦り。新しい、熱量ある学生が集うコミュニティの魅力。長期休みを有効利用できる過ごし方。

 他にも町おこしや離島でのインターンも見て色々な活動の説明会に行ったけれど、その中でも武者修行は説明会からして熱意を感じたし、自分で考えて行動して壁を乗り越える、というまさに求めていた趣旨のものだったので、思いきって投資することに決めました。私の目的は、「困難な壁にぶち当たってもがくこと」だったんです

 

ビジネスの前にぶち当たった壁

 そして実際に参加してみて私にとって一番大きな課題となったのは、ビジネスパーソンとしての考えやノウハウというよりは、武者修行の中でも「人と協力して目標達成に向かって取り組む」という部分でした。協力するために頭でわかっていても、上手くいかず歯痒い思いをすることが何度もありました。さらに、ベトナムで初めて会い、お互いの考えや人柄も把握しきれていないチームメイトと協力してビジネスを行うというのは、とても難しいことでした

 実際に職に就けば、見ず知らずの人間と協力して仕事をする場面は、学生の今よりずっと多いはず。自分の考えをどう伝えればいいのか?考え方がバラバラな中でどう合意に至って行動を起こせばいいのか?そういった面で、ビジネスに必要なものの中でも私は特にチームとの関わりかたについて考えさせられました。

 

「わかる」から「できる」とは限らない

 そんな悪戦苦闘の中、ファシリテーターの方と個別に話し、チームメイトと対話する中で気付いたことは、自分はアウトプットがまだまだ未熟だということ。自分なりに考えを持って頭でわかっていても、人にお願いしたり伝えたり時には弱みを見せたり、影響を与えるためのやり方が上手くなかったのだと感じました。武者修行中にそれに気付き始めてからは、些細なことでも自分の頭にあることを少しずつ出すように意識してアウトプットの数を増やすようにしており、帰国した今も続けています。「わかる」から「できる」とは限らない、そう考えて「やってみる」ことを大事にしようと思うようになりました。

 参加を終えた今振り返ると、最初に目的としていた「壁にぶち当たる」ことはできたと思います。でもぶち当たって、それを乗り越えるまでは正直2週間ではできなかった。でも、そこで知った客観的な自分の欠点や傾向は、プログラムに行かないと中々わかりえなかったものだと思います。

 

武者修行に興味を持っている君へ

 自分らしくなくて、こうしたほうがいいとわかっていても周りの目を気にして踏み出せなかったり、勇気がなくてできなかったりすることが、日本で生活していてもあると思います。武者修行プログラムはそれが許されるどころか、その無意識に張っている予防線を飛び越えなきゃいけない環境です。本気になっていい、衝動のままに行動していい、本音でぶつかっていい。武者修行は、そんな不思議な空間でした。

 だからこそ、武者修行は「参加したら変われる」と言われるけれど、どちらかというと変われるチャンスがあるものだと思っています。チャンスをものにするかは自分次第です。あなたが武者修行プログラムを知ったのも何かのチャンスかもしれません。それに参加するかどうかもあなた次第です。武者修行プログラムには、様々な目的を持った人が参加しますが、その誰にとっても可能性の宝庫であることは確かです。

 私はこのチャンスを、ビジネスで成果を出してみたい人、本気で取り組める何かを探している人、学生生活物足りない人、起業したいけど何からすればいいかわからない人、仲間が欲しい人、就活のネタが欲しい人、全員にぜひ最大限に活用してほしいです!