このプログラムは、終わってからも成長し続けることが出来る

大人になっていくにつれて、現状から変わるということが難しくなってくる。自分が変わることができたのは武者修行プログラムという環境だったからだろう。

お名前 清水慎太郎さん
所属 広島大学
参加時期 2019春

ビジネスを学ぶために参加したが…

私が武者修行プログラムに参加した理由は、実際にアイデアをカタチにするというビジネスの一連の流れが学べる超実践的なプログラムだったからだ。私は将来、東南アジアで医療ビジネスを起業したいと考えており、学生のうちに多くの実践的な経験を積んでおきたいという思いが強かった。
しかし、この思いは良い方向で大きく裏切られた。なぜなら、自分が一番学んだのはビジ
ネスことではなかった。一言で言うと、自分と周りの人間関係についてだったからだ。思いもよらないことが起こったというのが素直な感想だ。

そもそも、ビジネスにおいては人間関係が重要である。なぜなら、次のように言われているからだ。
・ビジネスは一人ではできない、多くの仲間の協力が必要である
・一人ひとりで行うよりもチームとして行うことで、個人の力以上の結果を出すことができる
・ビジネスではロジックだけでなく、感情も大きく作用する

人間関係の重要さ、知らないわけではなかった、けれども、自分が避け続けてきた問題だった

初めて自分の弱みをさらけ出す

2週間という短い期間、私は、武者修行プログラムを通して、そこに向き合い続けた。武者修行プログラムは、楽しいものだったと多くの人が言う中で、自分は楽しいよりも苦しい、つらいという感情の方が強かった。その分、大きく成長することができただろう。

そもそも、私は人間関係云々の前に感情というものを徹底的に排除してきた。そして、感情というものが分からなくなっていた。このプログラムに参加するまで、私は、価値があるかないか、ロジックだけですべて物事を考えてきた。感情的になることはほとんどなく、感情に左右されるのは馬鹿らしいとさえ考えていた。多くの困難に立ち向かっていく中で、感情的に物事を考えていると成功することができなかったからだろう。

それなのに、感情的に物事を考える二人と三人でチームとして企画を考えることになった。まあ、なぜそう考えるのか理解できない、ロジックがない考えは賛成できない、ロジックのある話は理解されない、何度も泣かせた。どのような状況下の置かれても、感情が表に出てこないので、自分に対し二人としても太刀打ちできなかっただろう。

チームは崩壊した、チームビルディングは難しい

それではいけない、何としても3人で企画を作らなければならないのだ

どうにかしないといけない、追い込まれた、けれどもわからなかった

人の感情が分からない、そもそも感情が何なのかわからない、相手の気持ちに目を向ける?そんなの知らん

初めて、自分の弱みとしてみんなの前でさらけ出した、そして、相談した
今まで、絶対に自分の弱みは見せてはいけないと考えてきた、けれどもここで初めてそれが崩れた
みんなは答えてくれた、本当に真剣に、感動した、他人の自分に対して、こんなにも本気で向き合ってくれるなんて、なんてこんなにやさしい仲間に囲まれているんだと、これが武者修行プログラムの凄さなのかと

感情が分からないと言いつつ、分からないなりに理解が進んでくると、次は、人間関係、チームビルディングの面だ

聞くこと、伝えること

自分にとって、次に、弱点であるのは、相手の話に興味を持って聞くことだ。
自分では聞いているつもりであったが聞いていないようだ。感情と連動して、ロジック、実例のない話は聞かない傾向があった。傾聴の姿勢、よくわからない。
これもまた、みんなに助けを求めた。色々聞いた。けれども、今まで考えてこなかったものだ、聞いてもよくわからない。とりあえず、他の人がやっていることを真似して、アドバイスを参考にした。そして、自分について毎日考え続け、悩み続けた。本気で、自分と向き合い続けた。未だにわからないことも多い。けれども、本気で向き合ったことで、少しずつ理解できるようになった気がする。人に興味をもって接することは難しい、けれどもそれはとても大切であると感じた。

相手の気持ちのついて考えること、相手の気持ちに目を向けることは難しい。
聞くという話があったが、話すという面でも、自分の伝え方に問題があったようだ。自分の話し方はとげがあるように聞こえる人がいるらしい。伝え方を変えると、分かってくれる、納得してくれる、怒らなくなるなどある。

まとめてしまえば、自分の主張を押し通すことが多く、あまり人の意見を聞かなかった自分が、相手に興味をもって話を聞くように少し変わったということだ。より多くの視点で物事を考えたり、人の多様性を受け入れ、一緒に協力することができるようになった。実際に、武者修行の終わりごろにチームの仲間と話をしていると自分が大きく変わっているということを話してくれた。このようにビジネスのみならず、自分を見つめなおす、また、真剣に自分と向き合ってくれる環境が武者修行にはあった。

日本に帰ってきても続く

長々と、人間関係と自分の内面の変化について書き綴ってきたが、武者修行プログラムで学んだことは、それだけではない。自分が求めていた実践的なビジネスについてもしっかりと学べた。ベトナムという新興国、日本では起こりえないことが当たり前に起こる環境において、実際にビジネスを行うこと。顧客データを集めるために、言語が通じなくても何とかしてコミュニケーションをとること。何とかして自分たちの店に連れてくるために、色々とかんがえること。いかなる環境においても結果を出せるように努力することを学ぶことができた。

日本に帰ってきて、学んだことを忘れないように、生かし続けることができるように、日々成長し続けることができるように努力している。このプログラムは、終わってからも成長し続けることの出来るようなものである。実際に、自分は、人の話に興味をもって聞くような努力をし続けているし、成長し続けようとしたことで、日本に帰って気づいたことも何個かある。未解決だった、自分の話し方についてだったりとか、話が飛んだりすることについてだ。

大人になっていくにつれて、現状から変わるということが難しくなってくる。自分が変わることができたのは武者修行プログラムという環境だったからだろう。本音で話す、相手の考えを尊重するというような取り決めの中だったこと。そして、おせっかいなファシリテーターがいる環境があったからだ。環境だけではない、自分が変わろうと、チームメンバーからの指摘に真摯に向き合ったことも大きい。一歩踏み出せたこと、それが大きな成長につながった。

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