外に出て衝撃を受けること。それが、一橋生が成長するためのヒントだった。
- 金尻涼真、青野蛍子、牧田悠暉、窪田有華
- 一橋大学
- 2016年春、夏ターム
このページに来てくださった、成長意欲のある一橋大学生のみなさん、そして、そうでない大学のみなさんも、こんにちは!
「武者修行」ってご存知ですか?
海外ビジネス武者修行プログラムとは、新興国ベトナムで2週間、自らが考えたビジネスプランを実践する海外インターンシップです。
現在までに全国の大学から740名の参加者がいます!!
一橋大学の学内メディア「ヒトツマミ」で、武者修行の詳細をたっぷりと紹介しています。こちらもご覧ください。
今回は、実際に2016年の夏に参加した、じり、けーちゃん、まっきーと、ゆかやん(2016春参加者)が一橋生に武者修行の魅力を伝えるため、ざっくばらんにディスカッションしてきました。(武者修行ではお互いニックネームで呼びます。そして敬語禁止です。)
成長のためのヒントがたくさん隠されています。
メンバープロフィール
武者修行に参加した理由
ー「他のプログラムとぜんぜん違うし、もう行っちゃえって。」
ゆかやん:「今日は来てくれてありがとう!武者修行でいろんな経験をしたと思うんだけど、まずは、武者修行に参加した理由を教えてください!」
まっきー:「最初は武者修行と関係なく語学研修を探してたんだけど、でも気付いたら締め切り終わってて、夏休みボケっとしてるのもなぁ、と思ってたらたまたまtwitterで武者修行の記事が流れてきて。」
ゆかやん:「わたしがヒトツマミに投稿したやつね(笑)」
まっきー:「そうそう。で、ホームページに行ったら面白そうだなと思ってその日のうちに説明会に申し込んで。説明を聞いてるうちに、他のプログラムと全然違うなって思うようになって、もう行っちゃえ思って参加を決めた。」
ゆかやん:「途中でやっぱりやめようかなーって思ったりしなかったの?」
まっきー:「やっぱり説明会ですごく魅力的に思えて、1年生の夏でたとえ失敗してもそれも経験だなと思ったかな。」
けーちゃん:「私も1年生の夏休みがバイトとサークルしかしてなくて後悔してたから、2年生の今年はなんかしようって思って探してた。武者修行は、ゆかちゃんのFacebookの投稿を見て楽しそうだな、と思って一応説明会だけ行ってみようと思って。説明会のスライド見てると、みんな熱中して取り組んでたのもよかったし、一橋の周りの人見てると、みんなビジコンとかで結果残してるのを見て自分に劣等感を抱いてて。だから私も社会に出る前にビジネスで結果残したくて、参加しました。その結果、思った以上にがっつりビジネスをして。だからすごく良かった。」
ゆかやん:「結構ビジネスのロジック詰めたんだ?」
けーちゃん:「うん。マーケティングの授業で習った言葉が出てきて、『あ、本当に使うんだ』って思った。実際のビジネスだと本当にデキる人って思い付きとか直感とか優れてるから理論とか必要ないんじゃないの、って思ってたけど、ちゃんと使ってて、勉強って大事だな、ちゃんと授業行こうって思った。(笑)」
ゆかやん:「それはいい変化だね(笑)」
じり:「僕は、1年の時にKODAIRA祭(一橋の1年生主体の学園祭)実行委員会で仕事してて、講演会の開催を全部自分でやらせてもらうとかいろんな経験ができたんだけど、その分チームビルディングとかメンバーとうまくいかないこともあって。だから自分が変わりたいっていうよりかは、どうしたらメンバーとうまくやっていけるか知りたいっていう思いがあった。それでいろいろ調べてるうちに武者修行を見つけたんだけど、魅力的だったのは,ファシリテーターの存在かな。僕は学生だけでウェイウェイしてる団体はあんまり良いと思ってないし、ビジコンも上からのフィードバックってそこまで多くないと思う。でも、武者修行はコーチングのプロが来るくらいファシリテーターがしっかりしてるし、武者修行のこととは関係なくファシリテーターに相談できるって知って、こんなに多くのファシリテーターとコミュニケーションが取れるのは他と全然ちがうなって思って参加を決めたかな。」
ファシリテーターとワークショップと、仲間
ー「ここで冷めてたら負けだな、って思った」
ゆかやん:「じりは個人的にどんなこと相談したの?」
じり:「自分の夢とか、将来やりたいこととか、価値観とか。かなりの時間相談して、そこで考え方が結構変わったから、すごく良かった。今度日本で別のファシリテーターとも面談する予定。」
ゆかやん:「それはすごいね。みんな、結構面談した?私、面談で泣かなかったことないんだけど(笑)」
けーちゃん:「私もチームでファシリテーターと面談したときは泣いた。大事なプレゼンの直後で寝不足で疲れてたっていうのもあると思うけど、ファシリテーターにアメとムチでやられて、訳わかんないタイミングでひとりだけ泣いてた。(笑)」
けーちゃん:「あと、初日からファシリテーターたちが厳しく熱く言ってきて、正直『あ、もう無理かも』って一歩ひきそうになったんだけど、日を重ねるうちにビジネスだけじゃなくて、一見ビジネスと関係ないワークショップ(体をつかった様々なゲーム)でも気付いたら真剣にやってた。」
じり:「僕たちの時は、あるワークショップのときに、床に貼ってある文字を見た瞬間にボロボロ泣き出してる女の子たちもいた。」
ゆかやん:「何か思うところが武者修行中にあったんだろうね。」
じり:「似たようなことだけど、普段からタームメンバー全員と熱く語れる時間があったのは良かったかな。最初はBC(Beautifl Circle:参加学生全員とファシリテーターで語り合う輪。毎朝晩作られる。)ってなんやねん、って思ってたけど、後半の方とか『もう早くBC作ろ』って言ってたし。(笑)」
まっきー:「他国っていう環境だからこそビジネスだったり、人間関係だったり、本当にみんな武者修行のことしか考えてなくて、だからこそBCひとつとっても充実してたんだと思う。」
けーちゃん:「ここで冷めてたら負けだな、絶対後悔するな、って思った。」
じり:「俺は昨日も武者修行のチームの友達と東京でご飯食べてて、日本で出会った友達とはアツい話とかそんなしないけど、その人たちとはしょうもない話はもちろん、まじでアツい話もできるから、その関係が日本に帰ってきてからも残ってるのはすごく良いなって思う。」
武者修行に参加して何がどう変わった?
ー「自分のポテンシャルに気付いた」
まっきー:「俺の場合はフットワークが軽くなったかな。行く前は、サークルに行って、適当にテスト前に勉強して…って毎日だったけど、武者修行に行って、「こんな人いるんや」っていう驚きがまずあって、それまでは他大の友達とかいなかったけど、もっといろんな大学の人のことを知りたいって思うようになった。しかも、東京って探したら実はめちゃめちゃいろんなイベントがあって。行く前は興味もなかったし、それを探してもなかったけど、今は何も考えずにポンって行くようにしてて、そうするとそこでまた面白いやつに会えたりして。もし武者修行に行かなかったらそういうイベントにも行かなかっただろうし、そういうところは変わったかなって思う。」
ゆかやん:「どういうイベントに行ったりしてるの?」
まっきー:「最近だと、ひとつはMBA系のイベント。なんとなく興味があって、軽い気持ちで行ってみたんだけど、そしたら他大の学生の中には既に起業してる人とか、世界一周してる人とかがたくさんいて。やっぱりそういうイベントっていわゆる「変なヤツ」が集まるから、それはそれで面白いって思った。」
ゆかやん:「そういうところにとりあえず行ってみよう!って思えるようになったんだね。他大の人たちって考え方が私たちにとっては新しくて面白いよね。」
けーちゃん:「一橋だと、似たような環境から来てる人が多いもんね。」
じり:「他大だとすごく幅広くいろんな人がいる。」
ゆかやん:「じりは何か武者修行いって変わったことある?」
じり:「俺は変わったというよりは気付いたことがあるって感じかな。具体的に言うと、自分がアイディアマンであるっていうこと。武者修行中に真剣にビジネスを考えたときに、まずメンバーのカラーが結構違うことに気づいて。一人は雨降ってても集客に行っちゃうアツい男で、もう一人はめちゃめちゃ理性的な女の人で。その中で自分は何ができるんだろうって考えたときに、周りから「アイディア出せる」のが強みだって言われた。自分では気付いてなかったんだけど、そう言われたのが嬉しくて自分の武器にできると思ったから、武者修行から帰ってきてからも、もともと日本でインターンしてた先の社長と話して営業から新規事業に移らせてもらって、全部自分でやらせてもらってたりとか。」
じり:「あともうひとつ気付いたのは、自分はコミュニケーション能力があるってこと。最終的に現地の女の子から名前入りのしっかりしたアクセサリーもらったり、その家族全員からFacebookで申請が来たりして。そう考えたときに、『今の自分にはコミュ力があって、英語力はまだ普通レベル。でもこれで英語力も伸ばせたら最強じゃん』って思って、今は留学とかアイセックのインターンとかも考えたりしてる。」
ゆかやん:「自分のポテンシャルに気付いたんだね。(笑) 新規事業のインターンはどういうことしてるの?」
じり:「事業内容はあんま言えないけど、2つやってて、1つは社長の直属で飲食店ひとつ任せてもらってる。もう1つは情報収集で、いろんな会社の人にインターン生ということを明かさずに完全に一人のビジネスパーソンとして会ったりしてる。」
けーちゃん:「それを学生とちゃんと両立できるんだね。すごい。」
じり:「だからもう今忙しすぎて死にそう。(苦笑)」
ゆかやん:「他の2人はインターンとか考えたりしてる?」
けーちゃん:「私は今度は日本人が少ないアウェーな環境で、いろんな国の人とビジネスをしてみたいと思うようになって、次の春休みにヨーロッパでできそうなインターンプログラムをいろいろみてたんだけど、費用が高いからプログラムじゃなくて自分で探そうかなって思ってる。」
まっきー:「僕はまだ正直あんまり考えてなかったけど、武者修行の事後研修で出会った友達に、大学留学9ヶ月とインターン3ヶ月のプログラムがあるって聞いて、今度説明会だけでも行ってみようかなって思ってる。やっぱり早稲田とかの学生って知ってる人はすごく知ってる。」
けーちゃん:「すごいよね、情報量が半端ない。」
ゆかやん:「一橋と早慶ですごく情報量の差を感じるんだけど、みんなどこでそういう情報得てるの?(笑)」
じり:「早慶はまず人の数が多いよね。一橋は東大に対してコンプレックス感じてる人も多いけど、早慶に対してもある程度の競争意識を持つべきだと思う。」
まっきー:「外の情報を知ろうとしてない一橋生も多いのかも。」
ゆかやん:「就活にしても、大体の人はちゃんとした所にいけるし、そもそも外の情報を知ることに対するインセンティブがない状況だもんね。」
けーちゃん:「でも私は、一橋に受かったし就活もこのまま余裕だーって思ってる自分が去年までいたんだけど、先輩を見てると苦戦してる人もいて、結構焦ってる。」
ゆかやん:「就活まであと1-2年あるし、私たちももっと幅広く情報を見ていけたらいいね。」
武者修行で一番心に残っている瞬間
ー「ビジネスの本当の難しさに気付いた」
じり:「僕はスパで新商品開発を担当したんだけど、自分たちが考えた商品が初めて売れた瞬間が一番嬉しかった。中間プレゼンのフィードバックでもいい商品だって褒められるくらい、もともと評価高くて。」
じり:「しかも、売り込みも他のチームに比べると早い段階からしてたのね。でも、実際には全く売れなくて。なんで売れないんだろうって考えてる時間がすごく苦しくてファシリテーターに相談したら、『本気で売ろうとしてない、態度がおごってる』って言われて。そのあと土下座するくらいの勢いで「買ってください」っていう気持ちで営業に行って、ようやく買ってもらえた時はもう『ヨッシャーーー!』って気持ちで。嬉しすぎて、裏の通りに入ってずっと喜んでた。」
(↑売れた瞬間の笑顔)
まっきー:「僕は、最終的に自分たちがやるビジネスが決まった瞬間が一番嬉しかった。お土産物店のインサイドマーケティングをやってたんだけど、「新規事業」だから『改善じゃダメだ』と言われ、僕たちがやろうとしてた『ベトナムコーヒーの試飲』も、『過去の武者修行生が散々やってきてボツになってる』って言われて。アンケートをとる時も、『その質問はバイアスがかかってる』っていう指摘をたくさんもらって。でもそういうフィードバックを生かして、自分たちの頭で考えてみんなが納得できる最終的な事業が決まった瞬間はすごく嬉しくて、『ああ、これで前に進んでいいんだな』って思った。そこからはつまづいてもPDCAサイクル回して結構スムーズに進んでいった。」
(↑まっきーチームの話し合い風景。真剣。)
けーちゃん:「私はハンバーガー屋で新商品開発をしてて、最初はデザートとしてコーヒーゼリーを作ろうと思ってたんだけど、自分たちが「これが作りたい」っていう気持ちが強すぎて、中間プレゼンで『アンケートにバイアスかかってるよ』『そもそも需要ないじゃん』って指摘されたときがすごく心に残ってる。というのも、私たちのチームは理論通りに『バリュープロポジション』とかを考えたり、教わった内容をきちんと使ってパワーポイントを作って、『つっこまれるとこないな』っていう気持ちですごく自信満々にプレゼンしたのね。でもその指摘ですごく根本のところを打ち砕かれて。そこでビジネスの難しさと、本当に「顧客目線」でやらなきゃいけないんだなってことを気付かされた。そこから一旦全部ボツにしたのは辛かったけど、その気付きをもとに新たにひとつひとつ積み上げていけたかな。」
一橋生におすすめな点は?
けーちゃん:「一橋生ってみんなすごく似たような環境で育ってきて、似たような人が多いけど、武者修行に行くといろんな人と知り合えるし、情報量も多くなるから、そこが私は一番おすすめかな。価値観がすごく広がるし、もっと友達作ろうって思った。」
じり:「商学部の授業で勉強してると、本当にこの理論って使えるのかな、とか、どうせ使わないんだろうなって疑問を感じることって多いと思うけど、実際にベトナムに行ってビジネスをすることで、どの知識が必要なのか、そうでないかの判断ができるようになると思うから、是非行って体験してみてほしいなって思う。」
まっきー:「一橋には、普段体育会やサークルを熱中してやっている人がいる一方で、ひとつのことに対して本気でやってない人も一定層いるかなって僕は感じていて。でも武者修行に行くと、朝から晩までビジネスとかチームビルディングのことしか考えなくて。だけどそれって日本で同じようなプログラムがあったとしても絶対にできないと思うし、ベトナムに行くからこそ本気になれるんだと思う。あとは、『敬語禁止』っていう素晴らしいルールのもと、学年も大学も関係なくいろんな地域の人と知り合って繋がりを持てるっていうのがおすすめだなって思う。」
ゆかやん:「3人とも、私の言いたいことを代弁してくれた(笑)今日は本当にありがとうございました。ということで一橋生のみなさん!国分寺や八王子、上野など近くでやっているので、是非説明会にきてください〜!」