「なにを求めてどこへ向かうのか?-人生の岐路、就活前に武者修行プログラムに参加するということー」 | 武者修行プログラム™

「なにを求めてどこへ向かうのか?-人生の岐路、就活前に武者修行プログラムに参加するということー」

  • 藤本直樹
  • 立命館大学
  • 2017春

 

私は大学4年の就活時期の春休みに武者修行プログラムに参加した。

当時はインドネシアの交換留学から帰ってきたばかりで全くお金もないような状況だった。参加は就活が終わってからの夏休みにしようという気持ちでいたのだが、ビジネスってなんだ?というところで躓いていた。だから、就活前にビジネスを一回転させる経験をしておきたいとも思っていた。

考えた挙句、プログラム経験者の「行くなら就活前がいいよ」という一言と、自分の「今でしょ!」という直感を信じてプログラム開始間近で参加を決意。

 

1. 就職よりも大事なことを考えるために不安要素を取り除く

武者修行プログラムに参加して、一番大きかったのはこれから自分が社会で生きていくことができるイメージができたことだ。

起業でもしていないと、私たちはどうやって生活のためにお金を稼いでいけるのか、具体的にイメージできない。だからこそ就活時には不安になり焦ってしまう。

このプログラムでは、ビジネスを0からチームで作り上げて実際に顧客に届ける。さらにそれを「ベトナム」で行うのだ。ビジネスを一回転する経験により、ビジネススキルを体得することができた。それと同時に、武者修行プログラム参加前はビジネス経験ゼロだったが、自分の意志でビジネスを進めていくことができる自信がついた。これらの経験は就活への考え方を変化させた。お金や何かのスキルを得るための就職ではなくて、本当にしたいことのための選択肢としての就職という見方に変わった。これは内側から湧いてくるものに対しての感性を押しつぶすことなく生きるステップになると私は考える。

 

 

2. どのようなビジネスを展開していくのかは、どのような社会をつくっていくのかに繋がる

 

武者修行プログラムでは、「どう在りたいのか」、これを再三意識する場面がある。何をしてもいいという状況の中で、何を選ぶのかは、自分が「どう在りたいのか」というところに帰結すると思う。自分の内側から湧き上がってくる、これをやってみたいという気持ちや在りたいという理想、これを打ち殺さずに素直に感じて、実現していくことを後押しされる環境がある。本気で自分の内側に向き合うことになると思う。

 

でも、できることは一人では限界がある。ビジネスを自分たちの手で作り上げていくには、自分の考えていることを相手にぶつけて、相手からも思っていることを聞き、相手に向き合う必要がある。その中で、相互に納得し、本当の意味で共感して共同、共創していく必要があることに気が付く。これが協調性という力の本質的な部分に繋がるのだと思う。

つまり、自分と相手の内側に本気に向き合うことがビジネスとしての成果を生む。

 

普段は気が付かないかもしれないが、どんな人にも「志向性」というものが存在する。この志向性は100人いれば100通りあるので厄介に思ってしまうかもしれない。しかし、テクノロジーの発達や人の移動の活発化により、世界が変化していく中で、私たちが本当に人間を大切にできる社会を創っていこうと思うと、この真の「多様性の理解」が必要になる。   

このプログラムでは、一人一人の人間はそれぞれが命をもった貴重な人間で、何かの価値を生む偉大な存在なのだということを体験として学び、このような学びがどのようにしてビジネスというものに結び付けられるのかというところまで学ぶことができた。

 

人間不在の開発が進む現代社会において、この考え方でも生きていくことができるんだという自信を今は持つことができていることをとてもうれしく思う。

ビジネスは社会をつくる主体になるものであり、私たちがどのようなビジネスを展開していくのかということが重要なのだ。

3. これまでの学びと実社会を結びつける経験

 

大学生は卒業をしてから、何かの職業に就き、働くことを念頭において日々の学業や課外活動に取り組んでいることだろう。おそらく、4年生にもなるとボランティア活動や留学や学校で沢山の素晴らしい学びをしてきたと思う。

私の場合、その学びをどうやって社会の中で落とし込むことができるかを考えた時、そのイメージを思い描くことができなかった。それは、真の実践的な学びをできていなかったからだ。しかし、このプログラムを通じて、それがより鮮明に思い描けるようになった。

だから、大学生活を長く過ごして、あらゆる経験を積んできた上級生にこそ、その経験を社会で十分に発揮するためにプログラムに参加することをお勧めしたい。大学の学びと実社会を結びつける経験がここでは積めます。