『職業は「加藤大吾」 等身大であり続ける彼の「自分を生きる」とは』 | 武者修行プログラム™

『職業は「加藤大吾」 等身大であり続ける彼の「自分を生きる」とは』

主夫として子供の成長とFT として私達学生の成長と本気で向き合う加藤大吾さん。今回は、彼の「自分を生きる」人生の一端に迫ってみました!

今はどんな生活をされていますか?

そうね、今の生活はね俺3年ぐらい前、子供の良き成長を人生の真ん中において暮らそうっていうことを決めたんだ。仕事は8割ぐらい引き受けるのをやめた。よって、今の生活というのは本当に子供中心。仕事があるときは弁当をもう一個多く、自分のを作って、近所の奥さまにお願いしますって子供預けて、そのまま現地に直行して武者修行みたいな感じのプログラムをやって。終わったら片付けもそこそこに速攻で帰ってきて、近所の奥様ん家にありがとうと手土産渡して、子どもを引き取って帰ってきて、風呂入れて宿題やって寝るっていうそういう感じ。今は土日にはたくさん仕事をしないって決めて、子どもたちとのんびりDIYするか、冒険に出るかして過ごすっていうのをメインにしている。

こども中心の生活に変えたこと、山に引っ越したこと、そういう事の転機ってありますか?

あるね。

転機のことで学生の皆さんに伝えたいのは、これは”転機”だっていうのを感じられるか?ってこと。それって大切な能力だと思うんだよね。磨いておいたほうがいいね。そして、その時に向けて準備しておいたほうがいい。そういう時を感じたら、今度は何を手放せるか?だと思う。自分の立場とか、肩書きとか、仕事とか、彼女とかを手放せるか。親に信頼されているということを手放せるかとかね。

そんな簡単に手放せるか?って、自分の感覚を信じられるかかな。何か信じるなんてさ、思い込みみたいなもんじゃん。俺はこれを信じるんだっていう。そいう強さとか思い切りとかが必要になる時あるよね。

怖さも同時に存在するのかなって思ったりするんですが

恐怖とか不安って存在すると思うよ。でもその恐怖ってさ過去の経験からの投影になってるっていうことが多いいんじゃないかな。例えば親に愛されてないんじゃないか?っていう感覚とかさ。もしくは親に見放されるかもしれない?という感覚とかに繋がっていたりすることあるでしょ。だからその辺を自覚するのは学生のうちにしといた方がいいよね。自覚できたなら、極端に言うと親を1回裏切る時がくるよね。親の期待ってあるでしょ。親の人生の投影を生きるのは社会人になる前にやめたほうがいいよね。親に動かれされてる人生から本当に自分の人生にシフトしたらいい。

 

大吾さん自身の転機をお伺いしたいです・・・

最初の大きかった転機は、中学校の社会の先生との出会いなんだよね。その先生は中学2年生の時、俺に突然言ったんだ。「おい!大吾!」「一番厳しいスポーツ大会を調べて来い」って。調べた結果がトライアスロンだった。その夏に先生と出場したら、なんと中高生の部で全国3位になっちゃったの。なもんだからさ、そっから俺はスポーツにガンって入っていけたんだよ。そっからねスポーツから自然に入っていくみたいな道ができたんだ。

学生の時ライフセーバーもやっていたんだけど。台風とか来ると浜にはお客さんは誰もいない。そうすっと身長2mもあるオーストラリア人のトレーナーが「おい!だいご!トレーニング行くぞ」ってなって、10mくらいの波の中を浜が見えないくらい沖に出るんだよね。台風の波ってめっちゃでかいから、その波に自分の体をサーフボードみたいに波に乗せてると一発で浜辺に帰ってこれるんだよ。時には波に飲まれて死にそうにもなるわけ。そういう命っていうものと触れてる時ってすごい「生きてるな」っていうことが実感できるんだよね。だって、気抜いたら死んでしまうからね。「生きる」ってことと、「自然には敵わない」ってことを叩き込まれたんだよね。

自分の命を大切にできるって、他人の命も大事にできるってことに繋がってるんだよね。

 

だいごさんは、「職業は「加藤大吾」」って以前おっしゃってたじゃないですか。だいごさんは何を持って俺だなーって感じてたんですか?

内にあるんだと思うよ。

「自分の中にあるものを感じる力」とか「俺何したいんだろう」っていうのを自覚できる力が発達してたのかな。幼少期の頃に暇な時間をたくさん過ごさせてもらったんだ。家の隣に空き地があって、そこに砂利の山が3mくらいどーんって積んであって。毎日俺は砂利の山のてっぺんに登ってぼけーっとしてた。

 

何か考えごととかしてたんですか?

考えたと言うか、感じてたんだと思う。

例えばだけど太陽の暖かさとか、風の心地よさとか。自分の鼓動とか。思い出すんだけど電線の上に赤とんぼが途切れなくばーーって止まってた。そこに木の枝をポイて投げるわけ。ブワッて一回飛んでいってまた戻ってくるの。何十回もひたすらやってた。”好奇心 → やってみる”の繰り返し。理論とか理屈とかそんなものは一切なかったんだよね。それが日常だったんだ。習い事もしなかったし、本当に自由だったね。「その時にはどこと繋がるの?」って言ったら、自然と繋がるのか自分の内面と繋がるしかないね。その体験が以降の自分に大きく影響しているんじゃないかなと思うんだ。

今大事にしてる価値観って何かありますか?

自分の中にあるもの裏切らないこと。

武者修行参加者と面談したりするけれど、自分を裏切る選択をしてる人とか結構いるよね。「本当はこうしたいのに、、」とか。親は裏切らないんだけど自分を裏切ってることに気づいた方がいいよね自分を裏切り続けるとやっぱり自分は疲弊するし、自分を感じられなくなったりとかしちゃうよね。その自らの選択に気がつくってことがすごい大事。自分を裏切らないで大切に扱うってことだよね。自分を生きることができるのはもちろん、他人も大切にできるよね。

ちなみにね、俺の内面の動きを感じるとね。あと5、6年したら本当に自分自身の行きたい所に行くだろうなって予感するんだよね。

子どもたちと一緒か?別か?わからないけど、「また違う何かが起こるな!」っていうのを俺の中で今感じてる。

 

武者修行生にメッセージお願いします!

”人生を楽しく生きるコツ”あるね。

1回目のハードル、人生の山を越えるっていうのがすごい大切だと思う。本当にやりたいことやっちゃったら、こんな楽しいんだってことが体験できるでしょ。そしたら2回目のハードルって低くなる感じ。自分の中にある声に従って何かを達成した時の大きな充実感て、ある意味、蜜の味なんですよ。その味は最高で忘れられないからさ、またやっちゃうわけ。そうすると次々と自分自身の本当の自分とつながる能力が高まる。そのサイクルに入ることが人生を豊かにするんだよね。

「何をしたいのか」って、最初は誰もわかってないんだよね。やってみて後から分かるから。それ彼女みたいなもんでさ、付き合う前から最高の彼女であるかどうか?なんて分かるわけないもんね。

その「何をしたいのか?」ってやつの出どころは、好奇心を持ってるかどうかだと思うんだ。「自分の好奇心って、どこに向かっているんだろう」っていうところに心を開いていくっていう。その辺りが肝な気がする。そこから連なってもう全てが繋がっていく気がする。


加藤大吾

主夫、武者修行ファシリテーター、大学講師、研修講師、環境教育・平和活動したい人。毎日の子育てに大忙しのシングルファーザー。料理、掃除、洗濯、自宅のDIY、ご近所付き合い、子どもの送り迎えをこなしつつ、隙間を縫って仕事をしている。大都会の東京新宿で幼少期の大半を過ごしたものの、独立開業を機に田舎に移住。最近、子どもたちに自分の若い頃にチャレンジしたものを引き継いでいくことを理由に楽しいことを再開。キャンプ、イルカと泳ぐ、ロッククライミング、ロードバイク、カヤック、テレマークスキーなど。